電力供給市場、2030年に408億米ドル規模超過見込み

電力供給市場の概要

可処分所得の増加と電源装置の新サービスへの需要に起因する、消費者のビルオートメーションへの依存度の上昇が、2020年~2030年の予測期間中の電力供給市場を押し上げることが予想されます。しかし、電力供給市場の拡大を阻害する要因もあります。これらの要因には、高圧直流電源や再生可能エネルギーの採用拡大が含まれます。

予測期間中、世界の電力供給市場は4%のCAGRで拡大し、2030年には売上高が408億米ドルを超えると予測されています。

市場の主な成長要因

可処分所得の増加による消費者のビルオートメーションへの依存度の高まり

可処分所得の増加に伴う消費者のビルオートメーションへの関心の高まりは、スマートホームの大きな成長につながると考えられます。スマートホームとは、通信ネットワーク、ハイテク家電、遠隔操作・監視・アクセスが可能なデバイスやセンサーなどを備え、消費者のニーズに応じたサービスを提供する住宅のことです。

無線インターネットやスマートフォンの発達により、いつでもどこでも遠隔操作できるスマートホームサービスの概念が生まれており、これが電源モジュールの大きな成長につながり、世界の電力供給の活性化に貢献すると考えられます。

人工知能の急速な発展により、ビルオートメーション分野での電源の利用が増加し、それが電力供給の顕著な成長につながると予想されています。

電力供給の新サービスに対する高い需要がチャンスをもたらす

新しいサービスへの需要の高まりにより、世界各地で相当数のデータセンターが設立されています。今後数年間で、データセンターの成長統計は年間12〜14%増加すると予想されているだけでなく、世界の全データトラフィックの50%という驚異的な数値が、最大規模の施設だけで通過すると予想されています。

さまざまな業界が、新しいデータセンターの建設や、最新の業界標準を取り入れるための既存施設の改修に投資しています。これは、世界全体の電力供給を押し上げる要因となりそうです。

このように、データセンター、電気産業、既存施設の改修、電子産業における新しいサービスへの需要の高まりは、有利な機会を提供し、電力供給市場に新たなイノベーションをもたらすと期待されています。

電力供給市場の競争状況

世界の電力供給市場で事業を展開している主要企業は以下の通りです。

・Artesyn

・COSEL ASIA LTD

・Delta Electronics Inc.

・ゼネラル・エレクトリック

・MEAN WELL Enterprises Co. Ltd.

・村田製作所パワーソリューション

・フェニックス・コンタクト

・シーメンス株式会社

・TDKラムダ株式会社

・XP Power

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