スタッド溶接機の市場規模、2031年までに16億9000万米ドルに達する見込み

・2021年の市場規模は10.7億米ドル
・2022年から2031年にかけて4.8%のCAGRで拡大すると推定
・市場規模は2031年末までに16億9000万米ドルに達する見込み

冷蔵庫、キッチン煙突、調理用コンロなど、家庭用品の需要の高まりは、それらの製造に一般的に使用されるスタッド溶接製品の需要を促進する上で重要な役割を果たしています。さらに、住宅や商業施設の建設における金属構造の利用が増加していることも、スタッド溶接機市場を後押しすると予想されています。

スタッド溶接機の世界市場紹介

スタッド溶接機は、異なる形状や直径のスタッド（留め具）を母材に溶接することを支援するものです。スタッド溶接の主要な方法として、ドローンアークスタッド溶接とコンデンサ放電スタッド溶接が挙げられます。さらに、スタッドガン溶接機、コンデンサ放電スタッド溶接機、ボルトスタッド溶接機、スタッドスポット溶接機など、複数の用途に対応したスタッド溶接機が用意されていることが、市場拡大の推進力になると予想されます。スタッド溶接機の世界市場は、造船、自動車、建設など、製造プロセスでスタッド溶接機の使用がますます求められる主要産業分野の著しい成長により、顕著な成長率で拡大すると見られています。

軍事分野への投資と重機使用の増加がスタッド溶接機市場の促進要因に

世界各国は、軍事および防衛の進歩への投資を徐々に増やしています。軍事機器の大半はその製造プロセスで溶接の使用を必要とするため、スタッド溶接機の需要を促進します。世界銀行の統計によると、米国は2020年に7,782億米ドルを軍事費に費やし、2019年の7,343億米ドルから増加しました。また、同市場は、農業、鉱業、建設などさまざまな産業分野での重機の利用が急増することによってけん引されると推定されます。これは、重機の製造における溶接の広範な使用により、スタッド溶接機の需要を増大させたと考えることができます。

造船と自動車部品の接合におけるスタッド溶接機の使用が増加

船舶による物資輸送の増加は、長年にわたり世界貿易を促進する大きな要因となっています。これは、造船業界におけるスタッド溶接機の使用の増加をもたらし、その結果、市場拡大を後押ししています。経済協力開発機構（OECD）が発表したデータによると、2021年にG20諸国の年間商品輸入と輸出は、それぞれ26.1％と25.9％の成長を示しました。さらに、世界中の自動車産業は依然として強い足場を築いており、これがスタッド溶接機市場に需要を供給しています。国際自動車工業連合会（OICA）が発表したデータによると、2021年、さまざまな国で自動車生産は増大し、アルゼンチンで69％、インドで30％、ブラジルで12％、南アフリカでは12％の成長を見せました。

ショートサイクル／ドローンアーク溶接機の使用増加が市場を押し上げる

製品タイプ別には、ショートサイクルおよびドローンアーク溶接機が圧倒的なシェアを占めています。これは、耐振動性や故障・破損に強いことから、エレクトロニクス、自動車、造船、ボイラーなどの主要産業で大量に使用されているためと思われます。これらの特性により、今後数年間はショートサイクルおよびドローンアーク溶接機の需要が大幅に増加すると予想されています。