体外診断薬の市場規模、2027年に906億5680万米ドル到達予測

体外診断薬の市場規模は、2019年の637億4663万米ドルからCAGR4.5%で成長し、2027年には906億5680万米ドルに達すると予測されています。体外診断とは、人体から採取した血液や組織などのサンプルを用いて行う検査のことです。体外診断では、病気を検出し、治療や予防のために健康状態を総合的にモニターすることが出来ます。体外診断薬は、簡単な検査から高度なDNA技術を用いたものまであり、試薬、制御材料、校正器、キット、ソフトウェア、関連機器などが含まれます。また、患者特有の治療法を特定するための精密医療にも利用することができます。

体外診断薬市場は、製品・サービス、技術、用途、エンドユーザー、地域別に分類されます。地域別には、北米、欧州、アジア太平洋、中東・アフリカ、中南米に分類されます。

慢性疾患や感染症の増加

世界では感染症が急増しています。感染症は、ウイルス、バクテリア、寄生虫などの病原性微生物が原因で発生します。その流行には、劣悪な衛生環境、公衆衛生の欠如、大規模な大気汚染、安全な飲料水の不足などの要因が大きく影響しています。例えば、世界保健機関(WHO)が2019年に発表したデータによると、全世界で約7100万人がC型肝炎ウイルスの感染に苦しんでいます。さらに、極端なグローバル化、人口の急激な移動、肥大する都市化により、ウイルス感染症がより容易に広がると予想されます。公衆衛生の監視システムが整備されておらず、治療を受ける機会も少ないため、発展途上国や遠隔地では、多くの人がウイルス感染症にかかりやすい状況にあります。WHOが発表したデータによると、2014年に西アフリカで発生したエボラ出血熱は、同地域の医療インフラが不十分だったため、2カ月以上も診断されないままでした。これに加えて、世界各地でウイルスが急激に流行していることから、体外診断薬の需要が高まると考えられます。

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