心臓血管用ニードルの市場規模、2028年に1億3,785万5000米ドル到達予測

心臓血管用ニードルの市場規模は、2021年の8,442万9000米ドルからCAGR7.3%で成長し、2028年には1億3,785万5000米ドルに達すると予測されています。心臓血管用ニードルは、心臓切開手術、心臓弁手術、心臓移植手術、冠動脈バイパスグラフト手術などで使用されます。これらのニードルには、単回使用のアイレスニードルと複数回使用のアイ付きニードルの2種類があります。また、高濃度のニッケル、サーガロイ、およびエサロイを構成する新しいステンレス鋼合金から製造されています。

心臓血管用ニードル市場は、タイプ、アプリケーション、用途、エンドユーザー、地域別に分類されています。地域別では、北米、欧州、アジア太平洋、中東・アフリカ、中南米に分類されています。

心血管疾患の増加が心臓血管用ニードル市場の成長を促進

心血管疾患(CVD)とは、心臓や血管の障害のことで、脳血管疾患、冠動脈疾患、リウマチ性心疾患などのカテゴリーがあります。心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めるタバコの摂取、不健康な食事、運動不足などは、CVDを引き起こす主な生活習慣の一例です。これらの疾患を引き起こすその他のリスク要因としては、高血圧、糖尿病、コレステロール値の上昇などがあります。世界保健機関(WHO)によると、心血管疾患は世界の死亡原因の第1位であり、今後も世界最大の罹患率と死亡率の原因であり続けると思われます。WHOのデータによると、2016年には世界で約1,790万人がCVDで死亡しており、これは同年の総死亡数の31.0%にあたります。また、そのうち85%が心筋梗塞と脳卒中による死亡でした。血管の周りに脂肪が沈着して、心臓や脳に血液が流れなくなることは、心筋梗塞や脳卒中の主な原因となります。また、血管からの出血や脳内の血栓なども脳卒中の原因の一つとされています。

欧州循環器疾患統計2017によると、CVDは、欧州と欧州連合(EU)において、毎年、それぞれ390万人と180万人以上の死亡例を引き起こしています。また、これらの疾患は、欧州とEUの総死亡率のそれぞれ45.0%と37.0%を占めています。さらに、2019年の米国心臓協会(AHA)の統計によると、米国では毎年1億2,150万人の成人、すなわち米国成人人口の約50%がCVDに苦しんでいます。Journal of the American College of Cardiology誌によると、アジアでは高血圧、糖尿病、コレステロール値の異常などの有病率がますます高くなっています。日本、中国、インドなどは、この地域のCVD発生率の主な要因となっています。このように、世界中でCVDの発生率が大幅に上昇していることから、診断および治療用の心血管デバイスの需要が高まっており、これが心臓血管用ニードル市場の成長の原動力となっています。

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