人工涙液の市場規模、2028年に39億6,163万米ドル到達予測

人工涙液の市場規模は、2020年の26億1,291万米ドルから、2028年には39億6,163万米ドルに達し、2021年から2028年にかけて5.5%のCAGRで成長すると予測されています。市場の成長を促す主な要因は、ドライアイの発症率の上昇と高齢者人口の急増です。しかし、低所得国での眼科医療サービスへのアクセスが悪いことが、市場の成長を抑制しています。人工涙液は、ドライアイや角結膜炎における涙の分泌不足に伴う刺激や乾燥を治療するために使用される潤滑剤の点眼薬です。また、コンタクトレンズの保湿や眼科検診の際にも使用されます。加齢に伴い、ドライアイなどの目の病気にかかりやすくなるため、人工涙液の需要が高まっています。このように、高齢化社会の急速な進展は、人工涙液市場の成長に大きく貢献しています。また、目の手術の増加や手術後の管理の必要性が市場の成長を後押ししています。

COVID-19パンデミックの影響で、欧州諸国の人々は、セントラルヒーティングを使用し、電子画面を長時間見続けるなど、室内で過ごす時間が増えています。そのため、ドライアイ症候群の発症率が増加しています。英国では、1,300万人に相当する成人の4人に1人が、目の充血やかゆみ、疲労を伴うドライアイに悩まされています。また、画面を見る時間が増えたことによる眼精疲労も、これらの症状を悪化させる原因となります。

ドライアイの発症率の上昇

先進国を中心に、ドライアイの発症率が上昇しています。ドライアイは、複数の要因によって、不快感、炎症、視覚障害などを引き起こします。例えば、2020年4月に米国で実施されたNational Health and Wellness Surveyによると、約1,640万人の人がドライアイと診断されました。また、18歳から34歳の人の間では、その有病率が2.7%上昇したというデータもあります。さらに、高齢者の有病率は18.6%で、性別では、女性の有病率が8.8%と男性の4.5%よりも高くなっています。ドライアイの罹患率は、欧州およびアジア太平洋地域で高くなっています。また、中東・アフリカ地域では、高齢化の進展や環境の変化により、ドライアイの罹患率が増加しています。サウジアラビアのリヤドにあるKing Khaled Eye Specialist HospitalのDepartment of Researchが2019年に発表した論文によると、ドライアイの罹患率は女性に多いと報告されています。ドライアイの発症率の増加は、治療にかかる直接費用の増加につながっています。Ocular Surgery Newsによると、軽度のドライアイ症状の治療にかかる年間費用は678米ドル、中等度のドライアイ症状では771米ドル、重度のドライアイ症状では1,267米ドルとなっています。

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