炭素繊維の市場規模、2027年に68億3867万米ドル到達予測

炭素繊維の市場規模は、2019年の30億6037万米ドルからCAGR10.7%で成長し、2027年には68億3867万米ドルに達すると予測されています。炭素繊維は、直径0.005~0.01mmの細長い繊維です。この繊維は、容器やシステムに高い強度を与え、ガス貯蔵システムの爆発防止に役立ちます。また、高い引張強度、高温耐性、耐久性を最終製品にもたらします。炭素繊維は、アルミや鉄などの他の素材に比べて、耐腐食性に優れ、剛性や強度が高く、寿命が長いため、幅広い産業で使用されています。一方で、剛性が高く、化学的に不活性であるため、圧縮や伸張が困難です。

2019年の炭素繊維市場では、アジア太平洋地域が最大のシェアを占めており、最も速いCAGRで成長すると推定されています。この市場の成長は、主に東レ株式会社、SGLグループ、Hexcel Corporation、三菱化学株式会社などの主要メーカーが同地域に存在することに起因しています。また、厳しい環境規制も、炭素系複合材料の使用を促進しています。自動車、航空宇宙・防衛、建設などの分野での発展が、炭素繊維市場の成長をさらに後押ししています。

COVID-19パンデミックの炭素繊維市場への影響

化学・素材産業は、サプライチェーンの断絶、技術イベントの中止、オフィスの閉鎖などの形で深刻な混乱に見舞われている主要産業の一つです。北米、欧州、アジア太平洋、南米、中東・アフリカなどの地域で様々な工場やプラントが停止したことにより、世界的なサプライチェーンに影響を与え、製造、配送スケジュール、製品販売に悪影響を及ぼしています。さらに、様々な企業が、製品の納入遅延や将来の製品販売の不振の可能性を予測しています。欧州、アジア、北米の国々による渡航禁止措置は、ビジネスコラボレーションやパートナーシップの機会に影響を与えています。これらの要因は、化学・素材産業の活動に影響を与え、炭素繊維産業に関連する様々な市場の成長を制限しています。

自動車・航空宇宙用途の需要増が炭素繊維市場の成長を牽引

自動車メーカーは、部品の製造に、高品質で革新的な材料を求めています。炭素繊維は、自動車部品の軽量化に最も適した素材の一つと考えられています。さらに、炭素繊維強化複合材は、自動車のボディやその他の部品を代用するための重要な材料として使用されています。自動車産業における炭素繊維の使用は、ブレーキ、ステアリングで採用され、耐久性、高燃費を改善し、エネルギー消費と二酸化炭素排出量の削減につながっています。大手自動車メーカーは、様々な自動車部品の製造に炭素繊維を使用しています。例えば、エアバス社のA350には52%の炭素繊維強化ポリマー(CFRP)が使用されており、BMW社のi3にはほとんどがCFRP製のシャーシが使用されています。また、高級自転車のフレームやテニスラケット、サーフボードなどにも炭素繊維が使用されています。さらに、政府による有害ガス排出量の削減や燃費向上への取り組みが、自動車用途における炭素繊維市場を牽引すると予想されます。

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