炭化ケイ素の市場規模、2027年に18億1056万米ドル到達予測

炭化ケイ素の市場規模は、2019年の7億1285万米ドルからCAGR12.5%で成長し、2027年には18億1056万米ドルに達すると予測されています。炭化ケイ素(SiC)はカーボランダムとしても知られており、電子機器や半導体産業で広く使用されている材料です。炭化ケイ素の物理的な硬さは、ホーニング、ウォータージェット切断、研削、サンドブラストなどのプロセスにおける研磨剤としての使用に適しています。また、炭化ケイ素は、石油を掘削・抽出するためのポンプの部品にも使用されています。多くの産業分野での炭化ケイ素の需要が高まっていることから、メーカー、政府、研究機関による炭化ケイ素製造への投資が増加しています。

北米の炭化ケイ素市場は、最も高いCAGRで成長すると見込まれています。この市場成長の主な要因は、電気的性能の向上、小型化、電力管理機能、高い信頼性などを理由に、材料の採用が進んでいることにあります。炭化ケイ素はエネルギー損失を低減し、パワーデバイスの寿命や効率を向上させることから、パワーエレクトロニクス産業では主要な材料の一つです。また、炭化ケイ素は、脱酸素剤や耐火物の主要原料として使用されており、米国の鉄鋼産業の成長とともに、市場は拡大しています。

COVID-19の炭化ケイ素市場への影響

化学・素材産業は世界の主要産業の一つであり、COVID-19感染症の発生により、サプライチェーンの中断、技術イベントの中止、オフィスの閉鎖などの深刻な混乱に見舞われています。多くの企業が、製品の納入遅延や今後の販売縮小の可能性を発表しています。また、欧州、アジア、北米の各国が渡航禁止措置を取っていることも、ビジネス上のコラボレーションやパートナーシップの機会を妨げています。

電子機器・半導体産業の拡大が炭化ケイ素市場の成長を促進

半導体の売上高は、2019年10月から1年間で6%上昇し、市場価値は390億米ドルに達しました。さらに、世界半導体貿易統計(WSTS)組織の予測によると、2021年は半導体ビジネスにとって有望な年になると考えられています。2021年の半導体の売上高は、2020年の売上高と比較して8.4%の成長が見込まれています。世界のエレクトロニクス産業は、2020年から2021年にかけてCAGR5~6%の成長を記録すると予想されており、北米とアジア太平洋地域を中心に、高い成長率を記録すると見込まれています。これは、エレクトロニクスおよび半導体産業の成長を表しており、同時に炭化ケイ素市場のベンダーにとって、有利な市場セグメントとなっています。

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