ナノシリカ市場、2020年から2021年にCAGR13.47%で成長見込み

ナノシリカ市場は、医療、電気・電子、化学、建築など様々な分野で活躍する事業体(団体、個人事業主、組合)によるナノシリカ製品および関連商品の販売で構成されています。ナノシリカは、地殻中に2番目に多く存在する元素であるシリコンの同素体です。企業間で取引される、あるいは最終消費者に販売される商品やサービスのみが含まれます。

ナノシリカ市場は、タイプ別にPタイプ、Sタイプ、IIIタイプに分けられます。また、原料別では籾殻、カンラン石、バガス、その他、用途別ではゴム、健康・医療、食品、コーティング、プラスチック、コンクリート、石膏、化粧品、電子機器、その他に分類されています。

ナノシリカ市場は、2020年の31億8,000万米ドルから2021年には36億1,000万米ドルまで、年平均成長率(CAGR)13.47%で成長すると予想されています。この成長は主に、COVID-19の影響から回復しつつ、企業が操業を再開して新常態に適応していることによるものです。COVID-19は、それ以前に社会的距離を置くことや遠隔地での作業、商業活動の閉鎖などを含む制限的な封じ込め措置をとっていたため、操業上の課題が生じていました。この市場は、年率7.04%で2025年には47億4,000万米ドルに達すると予想されています。

医療業界におけるナノ粒子の需要増加が、ナノシリカ市場の成長に貢献しました。ナノ粒子は現在、イメージング、センシング、ターゲットドラッグデリバリー、遺伝子デリバリーシステム、人工インプラントなど、様々な方法で医療科学の最も新規なアプローチを探求するツールとして活用されています。2018年にワシントン大学(GW)がんセンターが行った交換研究によると、ナノ粒子でカプセル化されたドキソルビシンがトリプルネガティブがんの治療内で有望であることがわかりました。ドキソルビシンは、主に化学療法とともに使用される、よく知られたアントラサイクリン系薬剤クラスである可能性があります。アミノで機能化したシリカナノ粒子(SiNP)は、がん治療のためのターゲットデリバリービークルとして使用されています。SiNPは、ドキソルビシンを効率的にカプセル化することができ、抗クローディン4(CLN4)のようなターゲティング部位に結合させることができます。ナノ粒子は、特に腫瘍を撮影する際の超音波検査で得られる画像のコントラストを高める効果があることがわかっています。ナノ粒子市場は医療業界からの大きな需要があり、それがナノシリカ市場の収益を促進しています。

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