スマートビルディング(非住宅)の市場規模、COVID-19の影響で減少するもV字回復、CAGR9.61%で成長し2023年には推定549億4000万米ドル規模へ 5G技術の利用は、市場の最新トレンド

スマートビルは、自動化されたプロセスを備えており、非住宅用、商業用、および産業用の建物の運用効率を高めます。また、センサー、アクチュエータ、マイクロチップを使用して、暖房、換気、空調、照明、セキュリティ、その他システムなど、建物のプロセスを自動的に制御します。

市場は、2019年の492億3000万米ドルから2020年には417億2000万米ドルに減少し、CAGR-15.26%になると予想されています。これは主にCOVID-19に起因する影響によるものです。その後、市場は回復し、CAGR9.61%で成長し、2023年には549億4000万米ドルに達すると予想されています。

市場は、自動化タイプ別に、インテリジェントセキュリティシステム、ビルエネルギー管理システム、インフラ管理システム、ネットワーク管理システムに分類されています。また、アプリケーション別に、政府、空港、病院、研究所、製造・産業施設、その他に分類されています。

スマートビル(非住宅)市場は、IoT(モノのインターネット)デバイスを使用してタスクを自動化する需要の高まりに牽引されています。IoTには、スマートビル内のセンサー、家電製品、メーター、その他のデバイスのネットワークによるデータの送受信が含まれます。IoTに対応したセンサーが自動的に人の存在を感知して部屋のライトをオンにするなど、持続可能な形で電化製品の効率を高め、特徴的な属性を追加しています。2018年のスマート商業ビルで使用されているIoTベースの接続デバイスは1億5100万台と推定されています。スマートビルでのIoTデバイスの利用が増えることで、スマートビル(非住宅)市場の成長が加速されます。

潜在的なサイバー攻撃のリスクがスマートビル(非住宅)市場の成長を制限しています。スマートビル(非住宅)は、エレベーター、換気システム、暖房システム、照明、水、ビデオ監視システム、アラーム、その他の重要な機能を制御するためにセンサーとコントローラを使用しています。各機能は、インターネットを介して接続された複雑なネットワーク上で管理されています。スマートオフィスビルのサイバーセキュリティに侵入された場合、リモートアクセス権限を悪用して施設へのアクセスが可能になる可能性があります。スマートビル(非住宅)市場の成長は、サイバー被害が引き起こされるリスクによって制限されています。

5G技術の利用は、スマートビル(非住宅)市場の最新トレンドです。5G技術は、無線ネットワーク上の機器がお互いに通信するために必要な時間を短縮するセルラー技術です。スマートビルへの5Gの導入は、ワイヤレスエッジデバイスの利用を大幅に強化します。5Gはまた、商業ビルのセキュリティチェックアプリケーションを改善します。スマート仕様の病院建物での5Gの使用は、体の不自由な患者の車椅子やベッドの移動を効率的にサポートするでしょう。5G技術は、このようにスマートビルの接続性を向上させると期待されており、市場の主要プレーヤーによる巨額の設備投資へのトレンドが形成されています。

2018年、パナソニックは、シュナイダーエレクトリック社と商業ビル向けのビルエネルギー管理でパートナーシップを締結しました。この事で、パナソニックのACスマートコネクティビティソリューションは、シュナイダーエレクトリックのEcoStruxture Building SolutionおよびIntelligent Room Controllersと統合され、スマートビルソリューションを提供できるようになりました。新しい統合ソリューションは、エネルギー消費を最適化し、ビル運営者の運用コストを削減します。シュナイダーエレクトリック社は、フランスに本社を置き、世界中に電気ソリューションを提供する多国籍企業です。

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