船外機の市場規模、2027年に118億1000万米ドル到達予測
船外機の市場規模は、2022年の90億5000万米ドルからCAGR6.2%で成長し、2023年に96億1000万米ドルとし、さらに、2027年には118億1000万米ドルに達すると予測されています。
ロシア・ウクライナ戦争は、COVID-19パンデミックからの世界経済回復の機会を混乱させました。この2国間の戦争は、複数の国に対する、経済制裁、商品価格の高騰、サプライチェーンの混乱につながり、商品やサービス全体にインフレを引き起こし、世界中の多くの市場に影響を与えています。
船外機市場は、トローリング船外機とジェットドライブ船外機の売上で構成されています。船外機は、ボートの動力源として使用される自己完結型の携帯用推進装置で、ボートの船体の外側にあるトランサムに設置され、ボートの動力と操舵に使用されます。2022年の船外機市場は、北米が最大となりました。
船外機の主な種類は、燃料油船外機と電気船外機です。燃料油船外機は、ボートを駆動するためのエネルギーに燃料油を使用します。2ストローク、4ストローク、電動など様々なタイプのエンジンがあり、個人用ボート、商業用ボート、行政用ボートなど様々な用途で使用されています。
ヨットの生産と販売の増加は、今後、船外機市場の成長を促進することが予想されます。ヨットとは、レースや遊覧に使用される大型の帆船やモーターボートを指します。船外機は、そのシンプルさと搭載のしやすさから、ヨットの推進力として広く使用されています。例えば、2022年10月、ボート、マリンエンジン、アクセサリーメーカーを代表する米国の団体である全米海洋製造者協会(NMMA)が発表したデータによると、世界のヨットの販売台数は2019年から2021年にかけて16%増加しています。ヨットの生産と販売の増加は、船外機市場を牽引することになります。
製品の革新は、船外機市場で人気を博している主要なトレンドです。船外機市場で事業を展開する主要企業は、燃費が良く、排出ガスが少ない船外機の開発に注力しています。例えば、2021年2月、船外機市場で事業を展開する米国の船舶用エンジンメーカーであるMercury Marineは、7.6リッターV12 600- Verado船外機を発売しました。Verado船外機は、30度から45度まで自由に旋回するステアラブルギアケースを持ち、逆回転するプロペラを持つことでボートの敏捷性を高めています。Verado船外機には2速オートマチックトランスミッションを搭載しています。