香辛料の市場規模、2027年に57億米ドル到達予測

香辛料の市場規模は、2022年の42億米ドルからCAGR6.7％で成長し、2023年に44億8000万米ドルとし、さらに、2027年には57億米ドルに達すると予測されています。

ロシア・ウクライナ戦争は、COVID-19パンデミックからの世界経済回復の可能性を混乱させました。この2国間の戦争は、複数の国に対する、経済制裁、商品価格の高騰、サプライチェーンの混乱につながり、商品やサービス全体にインフレを引き起こし、世界中の多くの市場に影響を与えています。

香辛料市場は、コリアンダー、パプリカ、ナツメグ、マスタードシード、クローブ、フェンネル、フェヌグリーク、ケーパー、セロリシード、オレガノの売上で構成されています。

香辛料は、植物の根、種子、果実、樹皮、その他の部分から得られる、風味と香りのある成分群です。一般的に、食品や飲料の味、色、香りを引き立てるために使用されます。2022年の香辛料市場は、アジア太平洋地域が最大で、北米は最も成長する地域となる見込みです。

香辛料の主な種類には、ガーリック、ジンジャー、ターメリック、クミン、シナモン、ペッパーなどがあります。ニンニクは通常、料理の香り付けとして頻繁に使用される香辛料です。その形状は、生、粉末などさまざまで、オーガニック、従来品など、さまざまなカテゴリーがあります。これらは、ベーカリー・菓子類、肉・鶏肉製品、冷凍食品、スープ、ソース、ドレッシングなどの用途で、食品小売、食品サービス、食品加工などのエンドユーザーによって使用されています。

オーガニック食品への需要の高まりは、今後香辛料市場の成長を促進することが予想されます。オーガニック食品は、合成化学物質や遺伝子組み換え原料を使用せずに生産されています。有機食品は、より健康的で免疫系に良いと信じられているため、高い需要があります。一方、オーガニック食品の消費は着実に増加しており、ハーブ、スパイス、調味料の需要を煽っています。例えば、2021年5月にOTA（Organic Trade Associations）が実施したオーガニック業界調査によると、2020年の米国におけるオーガニック売上（オーガニック食品を含む）は過去最高の12.4％増の619億米ドルでした。オーガニック食品への需要の高まりが香辛料市場の成長を牽引しています。

製品の革新は、香辛料市場で人気を博している重要なトレンドです。香辛料市場で事業を展開する企業は、市場での地位を強化するために、革新的な製品に注力しています。例えば、2022年11月、インドを拠点とするヘルスケア、ガラムマサラ、スナック食品のメーカーであるLifespice India Private Limitedは、インド初の科学的裏付けのあるスパイスミックスを発売しました。これらのミックスは、玉ねぎ、生姜、ニンニクなどの野菜を含まない15種類の原材料を使って調製されており、人の手を介することなく電子的に調製されます。ブレンドされたレシピは600ミクロンの細かさに粉砕され、食品用PETジャーに真空封入されます。