食品・飲料eコマースの市場規模、2027年に1404億2000万米ドル到達予測

食品・飲料(F&B)eコマースの市場規模は、2022年の570億9000万米ドルからCAGR22.2%で成長し、2023年に697億7000万米ドルとし、さらに、2027年には1404億2000万米ドルに達すると予測されています。

ロシア・ウクライナ戦争は、COVID-19パンデミックからの世界経済回復の可能性を混乱させました。この2国間の戦争は、複数の国に対する、経済制裁、商品価格の高騰、サプライチェーンの混乱につながり、商品やサービス全体のインフレを引き起こし、世界中の多くの市場に影響を与えています。

食品・飲料eコマース市場には、生鮮食品、調理済み食品、パッケージ食品、アルコール・非アルコール飲料など、各事業体が得る収益が含まれます。食品・飲料eコマースは、主に家庭で消費される食品・飲料および関連サービスのオンライン販売を指し、原材料となる食品や飲料の加工、包装、流通、それらの販売のためのオンラインポータルやアプリケーションで構成されています。2022年の食品・飲料eコマース市場は、北米が最大となり、アジア太平洋地域は2番目に大きな市場になりました。

食品・飲料eコマースの主な種類は、食料品の配達とピックアップ、DTC商品、ミールキット、新鮮な調理済み食品、レストランの食事配達です。DTC商品とは、卸売業者を仲介に使ったり販売を小売店に限定したりせず、消費者に商品を直接流通させる方法を指します。配送チャネルとしては、ピックアップ、一般家庭が利用する宅配、ビジネスエンドユーザーなどさまざまなものがあります。

スマートフォンユーザーの増加が、食品・飲料eコマースの売上を後押ししています。食品・飲料業界にとってスマートフォンユーザーは主要なオンラインショッパーであり、その数の増加に伴い、オンラインショッピングが増加する可能性があります。DataReportal社が発表した記事によると、2020年のスマートフォンユーザー数は52億2000万人に達し、世界人口の約66%に相当する数字になりました。米国に本社を置く食料品店チェーンのGeneral Millsは、すでに売上の10%がオンラインで発生しており、2022年には食料品のオンラインショッピングは1000億米ドル規模のビジネスになると予想しています。

サプライヤーと生産者のコストは、食品・飲料eコマース市場の主要な抑制要因になると思われます。これには、注文処理にかかるコスト、配送コスト、ダイナミックな市場需要に対する経営資源の調整、ラストワンマイル接続などが含まれます。さらに、梱包用の段ボール箱、ガソリン代、走行距離、ドライバーの時間なども考慮する必ようがあります。

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