メディカルツーリズムの市場規模、2027年に596億7000万米ドル到達予測

メディカルツーリズムの市場規模は、2022年の357億7000万米ドルからCAGR11.7%で成長し、2023年に399億5000万米ドルとし、さらに、2027年には596億7000万米ドルに達すると予測されています。

ロシア・ウクライナ戦争は、COVID-19パンデミックからの世界経済回復の可能性を混乱させました。この2国間の戦争は、複数の国に対する、経済制裁、商品価格の高騰、サプライチェーンの混乱につながり、商品やサービス全体にインフレを引き起こし、世界中の多くの市場に影響を及ぼしています。

メディカルツーリズム市場には、インバウンドのメディカルツーリズムサービスとアウトバウンドのメディカルツーリズムサービスを提供することによって企業が得る収益が含まれます。メディカルツーリズムとは、医療を受けるためだけに他国へ渡航することで、適切な医療施設がない国に住む人々にとっては有用な手段です。2022年のメディカルツーリズム市場は、北米が最大で、西ヨーロッパは2番目に大きな市場となりました。

メディカルツーリズムの主な種類は、国内と海外です。国内メディカルツーリズムとは、より良い医療を受けるため、あるいは通常の居住地で受けられる治療が高額であるため、通常の居住地から国内の別の場所に移動することをいいます。治療の種類としては、美容治療、歯科治療、循環器治療、整形外科治療、肥満治療、不妊治療、眼科治療などがあり、公共、民間などさまざまなサービスプロバイダーが関わっています。医療サービスには、医療、ウェルネス、代替医療などがあります。

発展途上国では安価な治療を提供できることから、先進国における医療費の高騰が、メディカルツーリズム市場の成長を後押ししています。人々は、質の高い医療インフラを持ちながら医療費の安い発展途上国を訪れます。米国疾病管理予防センター(Centres for Disease Control and Prevention)の調査によると、米国では高い治療費を避けるために、約75~160万人が医療目的で海外旅行に出かけています。例えば、米国で股関節置換手術を受けると約3万9299米ドルかかるのに対し、インドやコスタリカなどの発展途上国では、交通費を含めて7000~1万5000米ドルで済むと言われています。

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