機能性食品の市場規模、2027年に3549億6000万米ドル到達予想

機能性食品の市場規模は、2022年の2036億4000万米ドルからCAGR12.8%で成長し、2023年に2297億米ドルとし、さらに、2027年には3549億6000万米ドルに達すると予想されています。

ロシア・ウクライナ戦争は、COVID-19パンデミックからの世界経済回復の可能性を混乱させました。この2国間の戦争は、複数の国に対する、経済制裁、商品価格の高騰、サプライチェーンの混乱につながり、商品やサービス全体にインフレを引き起こし、世界中の多くの市場に影響を及ぼしています。

機能性食品市場は、脂肪酸、カロテノイド、プレバイオティクス&プロバイオティクス、ビタミン、食物繊維、ミネラル、その他の機能性食品の売上で構成されています。機能性食品は、栄養価が高く、多くの健康上のメリットをもたらす食品です。栄養不足の予防、病気の予防、コレステロール値の改善、血圧の低下、適切な成長・発達の促進などに効果があります。2022年の機能性食品市場では、アジア太平洋が最大地域となりました。西ヨーロッパは、機能性食品市場で2番目に大きな地域となりました。

製品タイプ別に、市場は、ベーカリー&シリアル、乳製品、肉・魚・卵、大豆製品、油脂、その他に分類されます。乳製品とは、牛乳と、バター、チーズ、アイスクリーム、ヨーグルト、練乳・乾燥乳など、牛乳を原料とする食品のことです。機能性食品に使用される成分は、カロテノイド、食物繊維、脂肪酸、ミネラル、プレバイオティクス、プロバイオティクス、ビタミンなどが挙げられます。これらの食品の用途には、スポーツ栄養、体重管理、免疫、消化器系の健康、臨床栄養、心臓の健康などがあります。

疾病の増加により、消費者の関心は健康的な食事に移っており、機能性食品の需要を押し上げると考えられます。機能性食品は、人体に健康的な栄養、ビタミン、ミネラルを提供し、病気のリスクを軽減します。米国疾病管理予防センターによると、心臓病は米国における主要な死因であり、毎年約647万人の米国人が心臓病で死亡しており、これは全死亡者の4人に1人に相当します。世界中で心血管疾患などの疾患が増加していることから、健康的な食生活に対する需要が高まり、機能性食品市場の収益を押し上げると思われます。

健康的な成分や天然成分を含むことに起因する機能性食品の高価格は、機能性食品市場の成長を制限しています。機能性食品は従来の食品よりも高い価格で販売され、高い利益率を確保することができます。機能性食品の価格は、同等の従来型食品に比べて30~500%高く、このことが、今後数年間、機能性食品市場の成長に抑制要因として作用することになります。

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