血液透析・腹膜透析の市場規模、2026年に991億4000万米ドル到達予測

血液透析・腹膜透析の市場規模は、2021年の682億4000万米ドルからCAGR7.8%で成長し、2022年に735億5000万米ドルとし、さらに、2026年には991億4000万米ドルに達すると予測されています。

血液透析・腹膜透析市場は、事業体(組織、個人事業主、パートナーシップ)による、血液から尿素やクレアチニンなどの老廃物や余分な水分を除去するために、血液を機械に導いて洗浄する血液透析・腹膜透析装置の販売で構成されています。血液透析は、透析装置と人工腎臓(ダイアライザー)と呼ばれる特殊なフィルターを使って血液をきれいにする治療法を指します。腹膜透析は、腹腔内にある患者自身の体内組織をフィルターとして使用する透析の一種です。

血液透析と腹膜透析の主な種類は、血液透析、短期カテーテル、慢性カテーテル、グラフト、フィスチュラ、腹膜透析が挙げられます。血液透析は、透析器と人工腎臓と呼ばれる特殊なフィルター(ダイアライザー)を使って血液をきれいにします。モダリティは従来型で、毎日(日中、夜間)行われます。エンドユーザーとしては、病院、クリニック、透析センター、在宅透析などがあります。2021年の血液透析・腹膜透析市場では、北米が最大地域となりました。アジア太平洋地域は、今後、急速に成長する地域となる見込みです。

腎臓疾患の有病率の高まりは、今後、血液透析および腹膜透析市場の成長を促進することが予想されます。腎臓疾患は、腎臓の構造と機能に影響を及ぼす異質な疾患群を指します。慢性腎臓病が進行すると、体内の水分、電解質、老廃物の量が危険なほど多くなります。血液透析や腹膜透析は、透析装置と人工腎臓として知られる特定のフィルターを用いて血液をきれいにする治療法として用いられます。例えば、米国の国立公衆衛生機関である疾病対策予防センターの慢性腎臓病に関する報告書によると、2021年には米国成人の約15%、3700万人が慢性腎臓病を患っていると推定されています。腎臓病の有病率の増加が、血液透析と腹膜透析の市場を牽引しています。

技術の進歩は、血液透析と腹膜透析で人気を博している重要な傾向です。血液透析・腹膜透析市場で事業を展開する主要企業は、自社の地位を強化するために、新しい技術的ソリューションの開発に注力しています。例えば、2019年1月、Awak Technologies Pte. Ltd.は、再生技術を血液透析および腹膜透析に用いることに注力するシンガポールの医療技術企業で、AWAKの特許取得済み吸着剤技術を組み込んだウェアラブルで超ポータブルなPDシステム、AWAK腹膜透析デバイスを発表しました。このデバイスは、腹膜透析が行われる送達モードを中断し、透析を行うことを可能にしたものです。

本記事に関するお問い合わせ先:株式会社グローバルインフォメーション
お問い合わせフォーム:www.gii.co.jp/form/inquiry
お電話:044-952-0102
受付時間 9:00-18:00 [ 土・日・祝日除く ]