ミネラルコスメの市場規模、2026年に37億2000万米ドル到達予測

ミネラルコスメの市場規模は、2021年の25億5000万米ドルからCAGR10.3%で成長し、2022年に28億1000万米ドルとし、さらに2026年には37億2000万米ドルに達すると予測されています。

ミネラルコスメ市場は、事業体(組織、個人事業主、パートナーシップ)による、皮膚、髪、唇、目の外観を美しくする、変える、清潔にする、整える、保護するために使用されるミネラルコスメの販売で構成されています。ミネラルコスメとは、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタンなどの鉱物と有機オイルを圧縮して作られた化粧品のことで、その利点は、肌の敏感さを和らげ、オイリーで毛穴やニキビができやすい肌の対策に使用することが出来ます。

ミネラルコスメに含まれるミネラルには、酸化鉄、酸化亜鉛、マイカパウダー、酸化チタン、オーガニックオイルなどがあります。酸化鉄は鉄と酸素から構成され、化粧品やスキンケア製品の着色顔料として、パウダーやコンシーラーなど、肌の色に合わせて使うメイクに使用されています。製品の種類としては、フェイスプロダクト、リッププロダクト、アイプロダクトなどがあり、オンラインやオフラインなど様々なチャネルを通じて流通しています。2021年のミネラルコスメ市場では、北米が最大地域となりました。アジア太平洋地域は、今後、最も急速に成長する地域になると予想されます。

オーガニック・ナチュラルな美容製品への嗜好の高まりは、今後ミネラルコスメ市場を推進することが予想されます。オーガニック美容製品は、肥料や農薬を使わずに栽培された植物由来の原料から製造され、遺伝子操作された物質を含まず、石油化学製品も使用していません。オーガニック・ナチュラル美容製品の使用は、肌に安全で栄養価が高く、より効果的で持続可能である点から増加しています。例えば、ドイツを拠点とする化粧品の自然派・オーガニックコスメの製造・販売業者の業界団体IKW(Industrieverband Korperpflege-und Waschmittel)によると、2019年のドイツにおける自然派コスメの売上は全販売チャネルで14億4500万米ドルに達したと言われています。オーガニックやナチュラルな美容製品への嗜好の高まりが、ミネラルコスメ市場の需要を牽引しています。

ミネラルコスメ分野で事業を展開する大手企業は、市場での地位を強化するために、革新的な製品の開発に注力しています。例えば、2021年12月、ブラジルの天然・有機成分メーカーであるBeraca社は、化粧品に使用する自然着色粘土の5色パレット「Berashades」を発売しました。アイボリー、ベージュ、ブロンズ、キャラメル、エボニーの5色の自然色クレイをミネラルコスメに使用することができます。この5つの色相によって、さまざまな肌色に合わせた3000以上の色の組み合わせが可能になります。このパレットの色は、ヴィーガンの考え方をもとに、カバー力のある、自然な外観とマットな効果を兼ねそろえ、微粉化プロセスによる一貫した色味を実現しています。

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