データセンター改修の市場規模、2026年に498億米ドル到達予測

データセンター改修の市場規模は、2021年の159億1000万米ドルからCAGR27.7%で成長し、2022年に203億2000万米ドルとし、さらに2026年には498億米ドルに達すると予測されています。

データセンター改修市場は、事業体(組織、個人事業主、パートナーシップ)による、組織が共有するIT運用・設備でデータやアプリケーションを保存・処理・普及させる目的で利用するデータセンター改修サービスの販売で構成されています。データセンターのリノベーションとは、データセンター施設を物理的に構築するための一連のプロセスを指し、データセンターの運用環境に関する要件と建設基準を組み合わせたものです。データセンターのリノベーションプロジェクト憲章は、プロジェクトの範囲、決定権、経営陣のスポンサーシップを明確に定義し、プロジェクトのパフォーマンスを阻害する潜在的なリスクを特定するのに役立ちます。

データセンター改修市場の製品の種類は、冷却、電源、ITラック・筐体、ネットワーク機器、DCIMなどです。冷却とは、従来の機械的な冷却を、より高い動作温度によって可能になる代替機器や方法で補ったり置き換えたりすることを指します。これにより、ホットアイルとコールドアイルの封じ込めモデル内の空気の流れが促進され、安定した冷却結果が得られる可能性があります。用途としては、BFSI、IT・通信、製造、政府、医療、その他が挙げられます。2021年のデータセンター改修市場では、南米が最大地域となりました。

オンラインサービス利用の増加が、今後のデータセンター改修市場の成長を促進すると予想されます。決済、ショッピング、旅行、エンターテインメント、医療などの用途でオンラインサービスの利用が増加することで、複数の部門にまたがる全体的なデータトラフィックが増加することになります。この要因は、データセンターのリノベーション市場のリーダーたちが、進行中の市場の変化に対応するために、バックエンドのITインフラを近代化することを促します。例えば、シンガポールのビジネスインテリジェンス企業であるDataReportal社が発表したレポートによると、2022年4月には、全世界で50億人がインターネットを利用しており、これは世界総人口の63%に相当すると言われています。また、2021年から2022年にかけては、約2億人がインターネットに接続するようになると言われています。したがって、オンラインサービスの利用の増加が、データセンターのリノベーション市場の成長を促進しています。

研究開発活動への投資の急増は、データセンター改修市場で人気を博している主要なトレンドです。業界の主要な市場参加者は、市場での地位を維持するために、データセンターを改修するためのさまざまな技術やプロセスの研究開発への投資に注力しています。例えば、2020年8月、データセンターサービスを提供する台湾の電子機器製造会社であるDelta Electronicsは、事業強化のため、売上高の約6~7%を研究開発のためにインドに投資しています。同様に、2020年5月、インドの英字日刊紙「Business Standard」が掲載した記事によると、米国のテクノロジー企業であるインテルは、革新的なデータセンター技術に焦点を当てた研究開発活動のために約7億米ドルを投資すると発表しています。

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