動物用抗生物質の市場規模、2025年に302億9590万米ドル到達予測

動物用抗生物質の市場規模は、2020年の146億8860万米ドルからCAGR15.6%で成長し、2025年には302億9590万米ドルに達すると予測されています。その後、CAGR14.5%で成長し、2030年には595億6030万米ドルに達すると予測されます。

この成長は、ペットへの支出増とジェネリック医薬品の不足に起因しています。一方、マイナス要因としては、獣医師の不足、認識不足、医薬品の不適切な使用、厳しい規制などでした。

今後は、ペット保険の普及、ペット飼育数の増加、政府の取り組みの増加、動物の健康に対する意識の高まりなどが、市場の成長を後押しするものと思われます。今後の成長を制限する要因としては、オーガニック市場の成長、コンパニオンアニマルにおける一部薬剤の神経系副作用の認識、抗生物質耐性の脅威、顧客と販売業者の統合、自由貿易の縮小、偽造薬の流入の増加、COVID-19パンデミックの影響などが挙げられます。

製品別に、市場は、抗寄生虫剤、抗菌剤、その他に分類されます。このうち、抗寄生虫剤市場は2020年に全体の62.0%を占める最大のセグメントで、2020~2025年のCAGR16.1%と、今後最も成長が期待されるセグメントです。

エンドユーザー別に、市場は、畜産とコンパニオンアニマルに分類されます。なかでも畜産市場は、2020年に全体の52.3%を占める最大のセグメントとなりました。コンパニオンアニマルは、2020~2025年のCAGRが19.0%で、今後最も成長が期待されるセグメントです。

投与経路別に、市場は、経口とその他に分類されます。このうち、経口市場は2020年に全体の51.1%を占める最大セグメントであり、2020-2025年のCAGR15.8%と、成長が期待されるセグメントでもあります。

地域別に、北米市場が最大となり、2020年に全体の45.8%を占め、アジア太平洋、西ヨーロッパ、東ヨーロッパ地域がこれに続きます。今後最も成長する地域はアフリカと東欧で、それぞれCAGR22.98%と20.59%の増加が予想されます。さらに、南米とアジア太平洋地域は、2020〜2025年の間それぞれCAGR20.58%と20.09%で成長すると予測されています。

動物用抗生物質市場は、多数の小規模企業が参入しています。上位10社は、2020年には市場全体の26.24%を占めました。市場の主要なプレーヤーは、Boehringer Ingelheim GmbH、Zoetis Inc.、Merck & Co, Inc.、Elanco Animal Health Incorporated、Ceva Sante Animaleなどです。

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