自己充填コンクリートの市場規模、2028年に189億6000万米ドル到達予想
自己充填コンクリート(SCC)の市場規模は、2021年の105億1000万米ドルからCAGR8.8%で成長し、2028年には189億6000万米ドルに達すると予想されています。自己充填コンクリートは、適度な粘性、高い偏析抵抗性、高い変形性、低い降伏応力を持つコンクリートの混合物で、専門性を必要とせず、耐久性のあるコンクリート建築物を提供するために、建設分野で多く使用されています。
牽引要因:建設現場の総コスト削減
自己充填コンクリートは、従来のコンクリートに比べて製造コストが安く、セルフレベリング、セルフコンクリートの打設と仕上げに必要な労力を削減することが出来ます。スクリード作業が減り、機械的な振動がなくなり、プレキャストの生産現場での騒音が減少します。また、振動装置や型枠を全体的に減らすことで、資本コストとメンテナンスコストを下げることができ、打設に必要な人員を減らすことが出来ます。さらに、省力化、工期短縮、騒音低減、環境問題への対応、機器の磨耗低減などにより、メンテナンス、修理、オーバーホールのコスト低減につながり、市場の成長を推進しています。
抑制要因:原材料に関連する高コスト
自己充填コンクリートのコスト高は、事業の成長を妨げる大きな要因となっています。自己充填コンクリートの生産に使用される原材料のコストが高いため、さまざまな産業でその利用が制限され続けています。たとえば、混和剤は定期的に費用がかかり環境に負荷を与える可能性があります。これが、より安価でより持続可能な代替品への関心が高まっている理由です。 価格の上昇は、原材料費の高騰によって動機付けられています。 原材料価格の上昇に伴い、混和剤の価格に直ちに影響が及びます。混和剤などの自己充填コンクリート原料の高コストは、自己充填コンクリート市場を抑制しています。
市場機会:インフラプロジェクトの増加
自己充填コンクリートは、その重量のみを利用して型枠の隅々まで圧縮できるため、振動による圧縮の必要がありません。 そのため、インフラ建設業界では、熟練工を必要としない耐久性の高いコンクリート構造物を確保するために広く利用されています。 各国政府は、自国のインフラストラクチャを開発するためのイニシアチブを発表しています。すべてのインフラストラクチャプロジェクトと投資は、今後、インフラストラクチャセクターからの自己充填コンクリートの需要を促進する可能性があります。