天然甘味料の市場規模、2028年に59億3,000万米ドル到達予想

天然甘味料の市場規模は、2021年の31億6,000万米ドルからCAGR9.4%で成長し、2028年には59億3,000万米ドルに達すると予想されています。天然甘味料は、食品や飲料に甘味を与える、人工甘味料の代替品として、運動やダイエットを実践している人や高齢者を中心に、広く使用されています。天然甘味料は、非栄養素甘味料とは違い、カロリーや栄養素を含み、体内を通過する際に代謝され変化します。リュウゼツラン、玄米シロップ、ナツメヤシ、蜂蜜、メープルシロップ、糖蜜、黒糖蜜、モロコシシロップ、ステビアなどがあります。

牽引要因:消費者の健康志向の高まり

予防医療に関する意識の高まりや新製品の開発により、消費者は、栄養面での認識を深めており、健康志向の高まりとともに、食品・飲料製品により健康的な選択をするようになっています。最近の消費者動向は、提供されるさまざまな健康上の利点から、低カロリー、低糖、天然素材・有機素材ベースの製品への需要が高まっています。これは、不健康な食生活の結果、世界中で慢性疾患の発生率が上昇していることに起因しています。健康志向の高い消費者は、従来の砂糖よりもカロリーが低く、人工甘味料と比較して人間の健康への副作用が少ない天然甘味料を好んでいます。天然甘味料は、健康的なライフスタイルを選択した消費者に、多くの健康上の利点を提供するのに役立ちます。

抑制要因:高コストの天然甘味料

人工甘味料の生産に必要な原料は、容易に調達することができます。天然原料のコストは、一般的に人工甘味料の製造に必要な化学物質よりも高く、その処理も、人工甘味料と比べて、労力と時間を必要とします。天然甘味料は、ラベル付けするために、さまざまなテストや試験、規制を受けなければならず、これらの要因が積み重なって生産コストが上昇し、最終的に原価の上昇につながります。天然甘味料は、人工甘味料と比較して高額となり、天然甘味料市場の成長を制限する可能性があります。

市場機会:増加するR&D活動

安全で健康的な製品を目指した研究開発は、今後の天然甘味料の巨大市場を生みます。研究者は、消費者のニーズに応えるため、新しい天然甘味料製品を提供しています。例えば、モンクフルーツ甘味料は、多くの健康上の利点と高い安全性により、食品・飲料業界の主要プレーヤーにより導入されています。ADMは、SweetRightというブランド名で3種類のモンクフルーツ甘味料を提供しています。ADMは、GLG Life Tech Corporation(カナダ)との提携により、2017年にこれらのモンクフルーツ甘味料を発売し、ジュース、清涼飲料水、乳製品、キャンディー、デザート、調味料など、数多くの食品・飲料に採用されています。

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