アフェレシス装置の市場規模、2028年に43億5,000万米ドル到達予測

アフェレシス装置の市場規模は、2021年の20億3,000万米ドルからCAGR11.5%で成長し、2028年には43億5,000万米ドルに達すると予測されています。アフェレシスとは、ドナーから一時的に血液を採取し、その成分を分離する処置のことです。血漿や血小板などの必要な成分は残し、残りの血液はドナーに戻します。アフェレシス装置で取り出された血小板は、血液銀行に送られ、さまざまな病気の治療に使われます。近年、最新のアフェレシス装置の導入により、オートエルトリエーションや流体力学などの高度な機能が開発され、血小板や赤血球(RBC)濃縮物の採取が可能になりました。

牽引要因:多様な処置における利用の拡大

遠心分離を行う血液成分によって、血漿(プラズマフェレーシス)、血小板(プラートレットフェレーシス)、白血球(ロイカフェレーシス)、リンパ球(リンパフェレーシスまたはリンパ球フェレーシス)、赤血球(エリスロフェレーシス)などを分離・回収する手順があります。この方法は、血液中の病的な成分を除去し、健康な成分を患者の血液循環に戻すという、多くの治療的な用途があります。また、この手順は、幹細胞の採取に使用することもできます。さらに、献血時にアフェレシス装置を使用する傾向が増加しており、同市場の成長を促進しています。また、アフェレシス装置は、重度のクリオグロブリン血症、ギランバレー(GB)症候群、ホモ接合型家族性高コレステロール血症、重症筋無力症、劇症ウィルソン病など、多くの疾患で使用されます。同時に、他の多くの疾患の二次治療としても使用されます。

抑制要因:高い投資額

アフェレシス装置や療法にかかる金銭的コストは高く、莫大な設備投資が必要なため、市場成長の妨げになる可能性があります。また、製品の製造には莫大な研究開発費がかかり、さらにマーケティングコストもかかります。また、アフェレシスによるリスクとしては、凝固因子の除去による出血傾向、体液除去による低血圧、抗体の除去による感染症への罹患、抗凝固反応などが挙げられます。高度な訓練を受けた有能なアフェレシス・オペレーターの不足が、市場の成長を抑制し続けています。

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