新型コロナウイルス(COVID-19)治療薬、まもなく承認の可能性(ROOTS ANALYSIS発行レポートより)

【政府機関・民間投資家が数十億米ドル規模の資金調達イニシアチブを公開、大手製薬会社は新型コロナウイルス治療薬の新規医薬品候補を開発中】

2019年12月、中国の武漢市で初めて確認された新型コロナウイルス(COVID-19)は、これまで同定されていなかったコロナウイルス株です。このウイルスは、重症急性呼吸器症候群(SARS)および中東呼吸器症候群(MERS)を引き起こすウイルスと同族に属します。2020年1月30日、世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルスの発生状況が国際的な公衆衛生上の緊急事態であると宣言しました。実際、世界中で45,000人以上が新型コロナウイルスに感染していると推定されています。(2020年2月第2週時点における推定値)

【主要な市場の洞察】

30超の医薬品ディベロッパーが新型コロナウイルス感染症治療薬を開発中と主張
市況は細分化されており、あらゆる規模の企業が混在していますが、大規模もしくは超大規模企業が業界関係者の60%を占めています。治療薬の開発に関わるディベロッパーの30%以上が学術機関であることも非常に注目すべき点です。

DNAワクチン、RNAワクチンに加え、モノクローナル抗体や低分子阻害剤にも注力
新型コロナウイルス感染者の治療薬に、大半の企業は生物製剤候補の評価を行っていますが、一部のプレーヤーは、過去に承認された低分子薬物候補の再利用に取り組んでいます。

2000人以上の登録患者による臨床試験数、約25件
臨床試験に登録された患者の80%以上が中国を拠点としています。臨床試験の主なスポンサーには、華中科技大学、フランス国立保健医学研究所、北京302病院、上海公衆衛生臨床センター、北京協和医院、首都医科大学、中国医学科学院が含まれます。

感染の迅速検出のため、40以上の診断テストを開発中
診断テストの50%以上がアジア太平洋地域の企業によって開発中にあり、そのうちの85%以上が中国と韓国の企業です。開示されている診断テストのうち、60%近くがリアルタイムPCRベースです。

過去の助成金データの評価により、コロナウイルスに関連した140以上のKOLが明らかに
1995年以降、コロナウイルスに関連する研究に対して2000を超える米国国立衛生研究所(NIH)の助成金が授与されています。累積助成金の総額は20億米ドルを超え、さまざまな資金提供メカニズムを通じて提供されています。

【当レポートは次の7点を明らかにします】

・新型コロナウイルス感染症に対して開発されている主要な薬剤候補
・新型コロナウイルスの感染を検出するために利用可能または開発中の主要な診断プラットフォーム
・これらの製品の開発に関与している主要な業界プレーヤー/非業界プレーヤー
・新型コロナウイルスの治療薬の臨床試験はどこで実施されているのか
・新型コロナウイルス関連研究開発への設備投資の傾向
・新型コロナウイルスに関連するソーシャルメディアの傾向、およびこれらプラットフォームのKOL
・コロナウイルス研究の助成金を受けている学術機関、および当分野の主要な研究者
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