CAR-T細胞療法市場、2021年から2030年にかけて大きく成長見込み

市場の概要

がんは、世界の主要な死因の一つであり、米国だけでも2020年には180万人の死亡者が出ると推定されています。また、世界保健機関(WHO)によると、新たにがんと診断される患者数は、今後20年間で世界全体で70%増加すると予測されています。これまでのところ、化学療法、放射線療法、手術などの従来の治療法は、末期がんの治療には限界があることがわかっています。特にT細胞を用いた免疫療法は、腫瘍細胞を選択的に狙い撃ちして除去することができるため、有望な治療法として注目されています。これまでに、いくつかのキメラ抗原受容体(CAR)を導入したT細胞ベースの免疫療法の候補が承認され、臨床的に成功したことで、世界中の多くの研究グループが、この比較的新しいクラスの抗がん剤治療に力を注ぐようになりました。実際、CAR-T細胞療法は現在、様々なタイプの血液悪性腫瘍や固形癌を治療するための最も有望な治療法の一つと考えられています。加えて、がん以外の疾患に特徴的な病原体に対するCARコンストラクトを用いたT細胞治療も研究されています。

現在、承認されているCAR-T細胞療法は、KYMRIAH®(Novartis社)、YESCARTA®(Gilead Sciences社)、TECARTUS™(Gilead Sciences社)、BREYANZI®(Bristol Myers Squibb / Juno Therapeutics社)の4種類です。疾病生物学の基礎研究の進歩により、CARを用いて薬効を得ることができる無数の生物学的標的が特定されています。 現在、臨床試験および前臨床試験で評価されているCAR-T細胞ベースの製品候補は755種類以上あります。また、遺伝子操作や細胞治療の開発を可能にするいくつかの革新的な技術プラットフォームが利用可能になったことや、官民双方の投資家からの有利な資本投資も、今後の生物学的製剤の発展を後押ししています。CAR-T細胞療法は、中・後期の開発段階(第2相以上)にある複数の治療法があり、まもなく市場に投入される予定であることから、CAR-T細胞療法市場は今後大きな成長を遂げる可能性があると予想されています。

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