自動車用DMS市場、中国では導入台数急増 2020年第1四半期に前年同期比360%増へ

自動車用DMS(ドライバーモニタリングシステム)市場は、アクティブDMSとパッシブDMSに二分されます。パッシブDMSは、ハンドルの切り方や走行軌跡からドライバーの状態を判断します。アクティブDMSは、カメラや近赤外線技術を用いて、まぶたの閉じ方、まばたき、視線の向き、あくび、頭の動きなどから運転者の状態を検出します。

2006年には、Lexus LS 460に初めてアクティブDMSが採用され、6個の近赤外LEDを内蔵したカメラが搭載されました。自動車メーカーがアクティブDMSに興味を示さないのは、車両のコストが高くなり、消費者が購入に消極的になる可能性があると考えているからです。しかし、ここ数年の事故発生率は、ADAS(先進運転支援システム)、特にレベル2、レベル3におけるDMSの重要性を強調しています。アクティブDMSの採用は2018年から急上昇し始め、レベル2システムと販売開始したレベル3システムで大量に利用できるようになりました。

Euro-NCAPは2025年のロードマップを発表し、2022年7月から新車にDMSを搭載することを義務付けました。中国では商用車へのDMS搭載義務が法制化されており、乗用車にも同様の規定が設けられようとしています。アクティブDMS市場は、関連するチップ、ソフトウェア、アルゴリズムベンダーがDMS技術の開発を積極的に推進していることで成功しています。

2019年に中国の新型乗用車に1万170台のアクティブDMSが設置され、年率換算で174%増加しました。2020年の第1四半期では、15万元から20万元の価格帯のモデルにアクティブDMSが広く搭載され、WEY、Xpeng、吉利などが採用している中で、設置台数は前年度比360%増の5137台に急増しました。

Tier1サプライヤーの大半は、Valeo, Bosch, Continental, Denso, Hyundai Mobis, Visteon, Veoneer等のトータルDMSソリューションを発売しています。中国企業の中では、Hikvision、SenseTime、Baidu、Dahua TechnologyのDMSが様々なブランドモデルに採用されています。

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