ペプチド治療薬市場、2028年までに750億米ドル規模超過見込み

市場の概要および動向

ペプチドは、天然に存在するアミノ酸の短い鎖がペプチド結合でつながった小さな生体分子であり、細胞内で複数の機能を発揮します。ペプチド治療薬は、約1世紀前から使用されていますが、当初は代謝性疾患に対する天然ホルモンの作用を再現するためにのみ使用されており、例えば、この種の医薬品で最初に臨床使用が承認されたのは、糖尿病の管理に対するインスリンでした。しかし、数十年にわたるペプチドの研究開発の結果、高度な作用で細胞に浸透する能力を持つペプチドが発見され、いずれも様々な治療機能で優れた成果を上げています。

現在までに、200種類以上のペプチドを用いた治療薬が、規制当局から承認を得ています。ペプチドの最も一般的な適応症は、癌、内分泌、代謝性疾患です。その他、消化器系、循環器系、皮膚、骨、性機能障害など、ペプチドの標的領域が注目されています。ペプチド治療薬に対する市場における大きな反響は、この分野でのさらなる研究活動の推進力となっています。現在、世界のペプチド治療薬市場では800件以上の臨床試験が進行中であり、今後数年間におけるペプチド治療薬の有望な将来を示唆しています。

適応症別では、がんペプチドが世界市場の25%以上のシェアを占めています。ペプチドをベースとした治療薬としては、Firmagon、Eligard、Velcade、Zoladex、Cosmegen、Sandostatin、Mepactなどが市場に投入されており、高い奏効率を示しています。最近では、ペプチドがんワクチンであるリアバックスが、局所進行性または転移性膵臓がんの治療薬として韓国で承認されました。これらの治療薬は売上が好調であり、予測期間におけるこのセグメントの推進力になると予想されます。さらに、がん患者の急増と費用対効果の高い標的薬のアンメットニーズが、予測期間中におけるがんペプチド治療薬の成長を促進すると予想されます。

ペプチドは、目的の作用に対して適応・変更することができるため、将来的に医療上の最大の課題に対処するための大きな役割を果たすと考えられています。タンパク質の断片化、代替投与経路、経口バイオアベイラビリティの改善など、新しいペプチドの開発には大きな可能性があります。また、今後数年間は、現在治療不可能なターゲットに対応するために使用されると予想されます。臨床パイプラインを考慮すると、世界のペプチド治療薬市場は2028年までに750億米ドル規模を超えると予測されています。上記の要因に加えて、高齢者人口の増加とそれに伴う慢性疾患の増加も市場の成長を促進すると見込まれています。

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