不妊検査の市場規模、2025年に6億8000万米ドル到達予測

不妊検査の市場規模は、2020年の4億7200万米ドルからCAGR7.5 %で成長し、2025年には6億8000万米ドルに達すると予測されています。この市場の成長は、女性の初回妊娠年齢の上昇、出生率の低下、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)などの疾患を抱える女性の増加、高度な排卵モニターの登場、先進国および発展途上国における不妊検査に対する意識の高まりなどが主な要因となっています。

COVID-19による不妊検査市場への影響

COVID-19パンデミックは、不妊治療市場にとって大きな課題となっています。パンデミックの初期段階では、当局はすべての対面式不妊治療の中止を勧告しました。このような状況から、人々は妊活モニターや排卵予測キットなどの代替的な検査・計画方法に目を向けています。Eコマースサイトで不妊検査機器、排卵検査機器、排卵モニターが広く入手できるようになったことで、パンデミック中のリプロダクティブヘルスをモニターする人々による、これらの機器の消費が増加しています。また、COVID-19が男性不妊治療市場に与える影響は、ポジティブなものと考えられます。男性の生殖器系はCOVID-19の感染経路として脆弱であると考えられ、ハイリスク臓器と宣言されています。COVID-19に罹患した場合、精巣超音波検査、精液分析、男性ホルモンプロファイリングが推奨されます。このような背景から、男性不妊症市場では、検査製品の需要が高まり、パンデミックの間、市場シェアが拡大しています。

牽引要因:第一子妊娠年齢の上昇

過去数十年の間に、10代の女性の初産が減少し、30歳以上の女性の初産が増加したことにより、初産の平均年齢が急激に上昇しています。経済協力開発機構(OECD)によると、女性の平均出産年齢は30歳以上となっています。これは、女性の多くが初めての妊娠を先延ばしにする傾向にあることから、よくわかります。

抑制要因:排卵予測キットの精度の低さ

排卵予測キットは、排卵の約24~36時間前に先行する黄体形成ホルモン(LH)のサージを測定するものです。しかし、これらのキットでは正確に排卵を確認することはできません。黄体化未破裂卵胞症候群(LHサージが起こった後、卵子が卵胞から出てこない状態)など、排卵予測キットでは正確な結果が得られません。また、尿中LH測定は、あくまでも排卵開始の予測であり、排卵日や無排卵日を特定することはできません。

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