ポリカーボネートシートの市場規模、2025年に22億米ドル到達予測

ポリカーボネートシートの市場規模は、2020年の17億米ドルからCAGR5.1%で成長し、2025年には22億米ドルに達すると予測されています。ポリカーボネートシートは、その優れた物理的・化学的特性により、様々な最終用途産業への適用が拡大しています。

COVID-19がポリカーボネートシート市場に与える影響

2020年から2021年にかけて、建築・建設、自動車・輸送、電気・電子、航空宇宙・防衛の各産業で使用される、ソリッド、マルチウォール、コルゲートのポリカーボネートシートの需要が大幅に減少するため、同市場の成長率は、緩やかに縮小すると予想されます。

COVID-19パンデミックの発生により、新築やアフターマーケットもマイナスの影響を受けています。建設事業は当初完全に閉鎖されていましたが、2020年の第3四半期には感染対策を施した上で、事業の操業が許可されました。労働力の確保、原材料の供給と価格の安定が、解禁後の業界の最大の課題です。パンデミックにより原材料部門が受けた影響で、ポリカーボネートシート市場の成長が抑制されると考えられます。

牽引要因:最終用途産業からの需要拡大

ポリカーボネートシートは、その優れた物理的・化学的特性により、様々な最終用途産業への適用が拡大しています。自動車業界では、外装・内装部品に軽量で高性能、リサイクル可能な素材が求められているため、熱可塑性ポリマーは非常に有効であり、好まれています。中国やインドなど様々な新興国の政府は、インフラ整備への投資を増やしており、建設活動が活発化しています。建設プロジェクトの増加に伴い、住宅・商業の両建築分野で屋根材の需要が拡大しています。建築・建設業界における透明な屋根材の需要の増加が、ポリカーボネートシート市場の成長を牽引すると予測されます。ポリカーボネートシートは、CD、DVD、ブルーレイディスクなど、光ディスクを製造する際に最も好まれる素材です。発展途上国の都市化が進み、ホームビデオエンターテイメントへの需要が高まり、ブルーレイディスクによるコンテンツの鑑賞が増加しています。これらの国々では、光学メディアグレードのポリカーボネートシートの需要も増加しています。

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