ビジネスプロセスオートメーション（BPA）の市場規模、2026年に196億米ドル到達予測

ビジネスプロセスオートメーション（BPA）の市場規模は、2020年の98億米ドルからCAGR12.2%で成長し、2026年には196億米ドルに達すると予測されています。各国の企業がITインフラのクラウドへの移行、事業継続性の向上、ビジネスオペレーション業務の改善を計画しているため、同市場はCOVID-19以降も成長を続けると考えられます。APAC（アジア太平洋地域）ではテクノロジー関連への投資が増加していましたが、COVID-19パンデミックによるマイナスの影響は避けられません。

COVID-19のBPA市場に対する影響

COVID-19の発生は、ビジネスオペレーションのダイナミクスを世界的に変化させました。このパンデミックは、様々な分野におけるビジネスモデルの脆弱性に光を当てましたが、BPAソリューションベンダーにとっては、クラウドの導入により企業間でビジネスを拡大させるための機会になりました。ソーシャルディスタンスの確保が当たり前になった今、企業は、在宅で携帯電話やタブレット、ノートパソコンを使用する人々にアプローチするために、デジタルプラットフォームに依存しています。自動化ソリューションは、ビジネスプロセスを改善し、時間とコストを節約することから、人気を集めています。

牽引要因：自動化されたビジネスプロセスによるリソースの最適化に対するニーズ

BPAソリューションの導入により、これまで人手を必要としていたプロセスが自動化され、従業員はコアコンピタンスに集中できるようになります。最適化されたリソース活用とは、利用可能なリソースと、企業が望むビジネス目標を達成するためのニーズとのバランスを管理する一連のプロセスおよびプラクティスを指します。最適化とは、割り当てられた時間枠と予算の中で、リソースの消費を最小限に抑えながら、望ましい結果を達成することです。

抑制要因：サイバー攻撃とセキュリティ問題の継続的な増加

デジタルトランスフォーメーションにより、組織内では膨大な量のデータが生成されています。現在、ビジネスのグローバル化に伴い、ビジネスプロセスとデータの流れが組織にとって最も重要なものとなっています。企業は重要なビジネスデータを共有することに懸念を抱いており、この懸念は市場でも高まっています。マルウェア、ハッカー攻撃、データ盗難などのセキュリティ上の問題は、ビジネスプロセスを確実に実行する上で大きな脅威となります。このような攻撃やマルウェアは、企業の利益、株主価値、評判などに悪影響を及ぼす可能性があります。2018年上半期には全世界で945件のデータ侵害が報告され、約45億件のデータ記録が漏洩しました。