医療用電子機器の市場規模、2026年に88億米ドル到達予測

医療用電子機器の市場規模は、2021年の63億米ドルからCAGR6.9%で成長し、2026年には88億米ドルに達すると予測されています。高齢化と平均寿命の延び、IoTベースのスマート医療機器の導入の増加、ポータブル医療機器やウェアラブルエレクトロニクスの需要の高まり、病気の診断と治療における放射線療法の利用の増加、有利な医療改革や高齢者に対する政府の財政支援などが、医療用電子機器市場の成長の主な要因となっています。

COVID-19が医療用電子機器市場に与える影響

COVID-19は、世界各地で深刻な危機を引き起こし、多数の死傷者を出しました。北米は世界で最も被害の大きかった地域の一つです。地域の医療システムは、この危機に対処できず、感染者の急増により、地域全体でロックダウン、検疫、国境閉鎖、経済活動の停止などが行われました。その結果、サプライチェーンが混乱し、医療機器の供給に悪影響を及ぼしました。さらに、米国、カナダ、ブラジルなどの国々が直面したもう一つの課題は、人工呼吸器の不足でした。その結果、General Motors(米国)やTesla(米国)などの非従来型の企業が、低コストで効率的な人工呼吸器の製造に乗り出しました。

このパンデミックは、医療用電子機器市場の企業に、ロックダウンによる供給の問題をもたらしました。しかし、企業はこうした制約にうまく対応し、数週間で回復力の高いサプライチェーンを構築し、医療機器の注文に対応しました。米州におけるCOVID-19の医療用電子機器市場への影響は、はじめの数週間は厳しいものでしたが、2020年の第3四半期には回復の兆しが見え始めました。人工呼吸器、呼吸器システム、患者モニタリングシステム、イメージングシステムの需要が高かったことが、医療用電子機器市場の回復の主な要因となっています。

牽引要因:医療費の増加と変化し続ける医療環境

医療費は、高齢化の進展、一人当たりの可処分所得の増加、ライフスタイルの向上などと直接的な関係があります。60歳以上の年齢層の一人当たりの医療費は、15歳から30歳の年齢層の医療費よりもはるかに高額です。平均寿命が延びたことにより、世界の高齢者人口は空前の勢いで増加し続けています。同時に高齢者は複数の合併症を抱えています。世界の医療インフラは整備されつつあるものの、価格やアクセス面での問題により、大多数の人への医療機器の普及が妨げられています。医療機器へのアクセス性と価格の問題を解決するためには、医療費を増やす必要があります。医療費全体の増加は、医療機器へのアクセスを向上させ、医療用電子機器メーカーの研究開発やイノベーションへの投資を促すと考えられます。世界の医療費は、2015年の7兆1000億米ドルから2020年には8兆7000憶米ドルへと、CAGR4.2%で成長すると予測されています。

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