新生児スクリーニングの市場規模、2026年に13億米ドル到達予測 新興市場における可処分所得の増加が牽引要因に

新生児スクリーニングの市場規模は、2021年の9億米ドルからCAGR8.3%で成長し、2026年には13億米ドルに達すると予測されています。これは、新生児障害の有病率の増加、有利な償還制度などにより牽引されています。

COVID-19の新生児スクリーニング市場への影響

COVID-19は医療機器・診断業界の多くの分野に影響を与えていますが、新生児スクリーニング市場への影響は限定的でした。主要な市場では、すでに新生児スクリーニングの必要性が法制化されており、新生児の健康を管理し、COVID-19やその他の病気から新生児を守るための厳しい規制が実施されています。また、多くの検査機関や政府機関によって、健康に関する啓蒙活動が行われています。

しかし、COVID-19の影響から2020年第2四半期には、Natus(米国)、PerkinElmer(米国)、Masimo(米国)などの主要企業の供給・販売業務はマイナスの影響を受けました。その後、各国がロックダウンを解除し、医療品の輸送を許可したため、第3四半期にはこれらの企業の操業は再開されました。

推進要因:新生児疾患の有病率の増加

近年、新生児疾患の有病率の上昇により、医療機関での高度なスクリーニング機器の採用が進んでいます。新生児の主な疾患としては、聴覚障害、代謝障害、ホルモン障害、重症先天性心疾患などがありますが、そのほとんどは早期診断により治療が可能となっています。

米国CDCによると、2015年から2017年にかけて、米国における新生児障害の有病率は、出生児1万人あたり34人でした。毎年、約1万2900人の乳児が障害を確認されると考えられます。さらに、最も多い障害は、難聴(1万人あたり16.5人)、先天性甲状腺機能低下症(1万人あたり6.0人)、鎌状赤血球症(1万人あたり4.9人)、嚢胞性線維症(1万人あたり1.8人)となっています。

市場機会:新興市場

インド、中国、ブラジルは、出生率が高く、可処分所得が増加しているため、この市場のプレーヤーに大きなチャンスを与えています。国連児童基金によると、インドでは毎年2500万人の出産が記録されており、これは世界の年間出産数の約5分の1にあたります。出生率の高さと、公立病院での新生児スクリーニングの普及は、市場の製品や消耗品に対する強い需要を示しています。

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