ハイスループットスクリーニングの市場規模、2025年に264億米ドル到達予測

ハイスループットスクリーニング(HTS)の市場規模は、2020年の153億米ドルからCAGR11.5%で成長し、2025年には264億米ドルに達すると予測されています。これは、製薬会社やバイオテクノロジー企業による研究開発費の増加、HTSの技術的進歩、政府資金やベンチャーキャピタル投資の利用可能性などによるものです。また、新興市場やライフサイエンス研究におけるアプリケーションの増加も、HTS市場のプレーヤーに成長の機会を提供しています。

COVID-19のハイスループットスクリーニング市場への影響

WHOによりCOVID-19がパンデミックと認められたことで、既存の製薬会社やバイオ製薬会社、小規模な新興企業が、この感染症をターゲットにした治療法の開発に乗り出しました。そして、わずか数週間で、科学者たちはCOVID-19を標的とする分子のリストを見つけ出しました。ワクチン候補は79種類あり、そのうち20種類のワクチン候補が第3段階の臨床試験に入っています。今のところ、11種類のワクチンが複数の国で認可されています。

COVID-19に対して再利用されている4つの有望な薬剤(Remdesivir、Chloroquine & Hydroxychloroquine、Lopinavir & Ritonavir、Lopinavir with Ritonavir plus Interferon beta-1a)があります。2020年3月24日、WHOは、COVID-19に対する最も有望な4つの薬剤のグローバルメガトライアルを開始したことを発表しました。さらに、いくつかの国の研究者や医師は、他のさまざまな既存の医薬品に注目し、COVID-19に対する治療の可能性を検討しています。COVID-19治療薬の開発を目的とした創薬プロジェクトの増加は、ハイスループットスクリーニング製品が創薬に使用されていることから、市場の成長を促進すると考えられます。

牽引要因:製薬・バイオテクノロジー企業のオープンイノベーションモデルの採用拡大

近年、製薬・バイオ業界では、学術研究機関と共同で創薬プロセスを行うオープンイノベーションアプローチを採用しています。オープンイノベーションアプローチでは、学術機関が特定と検証研究を行い、製薬企業はHTSアッセイの開発と特殊なスクリーニングキャンペーンを行います。このアプローチは、製薬企業と学術研究機関の双方にとって有益です。

抑制要因: HTSの対象の拡大によるアッセイ開発の困難化

HTSの対象クラスが拡大したことにより、ターゲットの選択と関連するアッセイの開発が難しくなってきました。以前は、化合物ライブラリーは、Gタンパク質共役型受容体(GPCR)、イオンチャネル、核酸、酵素などの確立されたターゲットクラスで構成されていました。これらの確立されたターゲットクラスに対しては、いくつかのアッセイプラットフォームが市販されています。しかし、近年、トランスポーター、膜貫通型受容体、シグナル伝達経路、タンパク質-タンパク質相互作用、タンパク質-DNA相互作用、タンパク質-RNA相互作用などのターゲットクラスが追加されたことで、アッセイ開発やターゲット同定の分野では、タンパク質の不安定性や試薬のばらつきなど、多くの複雑な問題が発生し、HTS市場の成長に関する大きな障壁となっています。

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