人工角膜および角膜インプラントの市場規模、2026年に5億9900万米ドル到達見込み

人工角膜および角膜インプラントの市場規模は、2021年の4億1800万米ドルからCAGR7.4%で成長し、2026年には5億9900万米ドルに達すると予測されています。これは、高齢者人口の増加と眼疾患の有病率の上昇などによるものです。また、視覚障害を抑制するための政府の取り組みが、市場の成長をさらに後押ししています。一方、眼科用機器や外科手術の高コストが、市場の成長を抑制すると予想されています。

COVID-19による人工角膜および角膜インプラント市場への影響

COVID-19の発生により、2020年の第1四半期および第2四半期はクリニックへの患者の来院数が大幅に減少しました。そのため、病院や診療所で実施される選択的眼科手術の数が減少しています。Ophthalmology Timesの記事によると、週200件あった選択的手術が10件に減少したと報告されています。また、米国では、検査センターへの患者の来院数が15%キャンセルされ、眼科の患者数の大きなシェアを失いました。緑内障と白内障手術の患者が減少したため、眼科の診療件数は81%減少したと言われています。しかし、この間、政府のプログラムが多くの診療所を支援し、眼科業界は順調に事業を再開することができました。

COVID-19パンデミックの初期段階での、医療行為や選択的手術の制限や禁止により、人工角膜メーカーは、製品のデモンストレーションや、施設のフル稼働、学会への出席・開催などへの制限を受けました。さらに、中国やインドなどのAPAC(アジア太平洋地域)の諸国では、ロックダウンにより眼科用機器の生産や出荷が遅れています。同時に、これらの制限が眼科手術の需要を妨げました。

牽引要因:眼疾患の有病率の上昇

主要な眼疾患の罹患者数は世界中で増加しており、視力低下は公衆衛生上の大きな問題となっています。高齢化社会の進展と、糖尿病や高血圧などの慢性疾患の増加により、糖尿病性網膜症や眼圧亢進症(緑内障)などの眼疾患の有病率が上昇しています。また、目の不自由な人や弱視の数も大幅に増加することが予想されます。

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