小売業向けPOSの市場規模、2026年に344億米ドル到達予測

小売業向けPOSの市場規模は、2020年の158億米ドルからCAGR13.9%で成長し、2026年には344億米ドルに達すると予測されています。これは、消費者の非現金取引への関心の高まり、クラウドPOSシステムによるデータの可視性の向上、サービス提供の強化などによるものです。一方で、データセキュリティに関する懸念が市場の成長を抑制する要因となっています。

COVID-19による小売POS市場への影響

COVID-19パンデミックは、個人や企業など、社会のあらゆるセグメントに影響を与えています。インターネットのエコシステムは、世界中で極めて重要な役割を果たしています。COVID-19パンデミックにより、オンラインビジネスへの依存度が高まっています。小売業では、インターネットを活用することで、消費者に必要なサービスを提供しています。

牽引要因:キャッシュレス取引への関心の高まり

キャッシュレス化の主なメリットとして、安全性、口座に蓄積される資金の増加、資金管理の改善、柔軟性などが挙げられ、消費者の関心を集めています。銀行カードを使って多様なデジタル決済ができるようになったことで、消費者はキャッシュレス決済を選択するようになりました。ユーザーは、デジタル決済アプリやモバイルウォレットにカード情報を保存し、キャッシュレス決済を行うことができます。COVID-19パンデミックにより、現金取引の安全性に対する懸念が高まっているため、加盟店・消費者ともに、感染のリスクを回避するために非接触型決済を利用するようになりました。

抑制要因:データセキュリティへの懸念

小売店のPOSシステムには、デバイスの故障、スキミング、フィッシング、ソフトウェアやネットワークの脆弱性など、セキュリティ上の脆弱性が存在します。ネットワークが安全でないため、ハッカーは簡単にインフラに侵入し、ビジネスアカウントデータや顧客のクレジットカード情報などの貴重な記録にアクセスすることができます。ネットワークの保護だけでなく、デバイスも保護されている必要があります。POSデバイスを導入する際には、固有のセキュリティ対策が施された製品を選択することが重要です。企業システム間の統合が進み、より高度な技術が導入されるにつれ、データ盗難やサイバー攻撃などの脅威が大幅に増加しています。 

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