歯科用3Dプリンティングの市場規模、2025年に65億米ドル到達予測

歯科用3Dプリンティングの市場規模は、2020年の18億米ドルからCAGR28.8%で成長し、2025年には65億米ドルに達すると予測されています。同市場は、虫歯などの歯科疾患の発生率の高さ、審美歯科の需要の高まり、病院や診療所での歯科用3Dプリンターの導入拡大、老年人口の急増などが主な要因となっています。

Covid-19の歯科用3Dプリンティング市場への影響

楽観的なシナリオでは、COVID-19パンデミックは、歯科用3Dプリンティング市場に、長期的なプラスの影響をもたらすと想定されます。COVID-19パンデミックでは、2020年初頭に世界各国でロックダウンや検疫規制によりほとんどの歯科医院、診療所、研究所が閉鎖されたため、市場は当初マイナスの影響を受けました。その結果、必要性の低い歯科治療はすべて延期され、外来患者の数は大幅に減少しました。しかし、北米と欧州を中心とした、ほとんどの地域で、歯科市場の回復が見られます。中国やインドなど、アジア太平洋地域の歯科市場は回復が遅れています。しかし、歯科診療所のデジタル化や、デンタルクリニック市場の拡大など、3Dデンタルプリンティングを推進する要因は存在しており、2021年から2022年の歯科用3Dプリンティング市場の成長が期待できます。また、歯科医、患者ともに、治療にかかる時間を短縮するために、CAD・CAMや歯科用3Dプリンティング技術を選択する可能性があります。

牽引要因:歯科疾患の発生率の高さ

虫歯や歯周病は、すべての年齢層に共通する病気であり、近年、世界的に虫歯や欠損歯(DMT)の発生率が劇的に増加しています。CDCによると、2019年には18歳以上の成人の64.9%が歯科検診や歯のクリーニングの処置を受けています。米国補綴歯科医学会によると、3600万人以上のアメリカ人が完全な無歯顎であり、約1億2000万人のアメリカ人が少なくとも1本の歯を失っているといいます。歯科疾患の発生率が高いことが、歯科用3Dプリンティング市場の成長を牽引しています。

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