ヘッドアップディスプレイの市場規模、2025年に46億米ドル到達見込み コネクテッドカー導入で需要が増加
ヘッドアップディスプレイ(HUD)の市場規模は、2020年の13億米ドルからCAGR28.5%で成長し、2025年には46億米ドルに達すると予測されています。乗客や車両の安全性に対する意識の高まり、衛星ナビゲーション技術とHUDシステムの組み合わせによって提供される利便性、コネクテッドカーや高度な技術を備えたHUDへの需要の増加、拡張現実市場の成長がヘッドアップディスプレイ市場の成長を牽引する要因となっています。
COVID-19のヘッドアップディスプレイ市場に与える影響
COVID-19によるロックダウンは経済活動を停止させ、世界各地に多大な影響を与えています。長引くロックダウンにより、工場が一時的に閉鎖され、製品の生産や出荷に支障が出ています。ディスプレイ業界では、製品の出荷が8週間以上遅れる事もありました。また、工場閉鎖により稼働率は大幅に低下しています。HUD市場で最も重要なアプリケーションは、自動車製造業です。また、HUD市場に直接影響を与えるだろう製造業の稼働率は、全体で20%から50%減少しています。
牽引要因:コネクテッドカーの需要の拡大
乗用車持つ利便性、快適性、エンターテイメント性に加え、接続機能の多様化が、コネクテッドカーの需要を牽引しています。また、渋滞による車内滞在時間の増加により、車内での接続機能の需要が高まっています。HUDは、コネクテッドカーには欠かせないものです。 コネクテッドカーは、インフォテインメントユニットからオーディオとビジュアルのエンターテインメントを提供し、ナビゲーション、リアルタイムの交通、駐車スペースの更新など、便利で安全な機能を提供することで運転体験を向上させます。
抑制要因:輝度、電力、明るさの要求が高い
既存のHUD技術の、輝度、解像度、電力効率が大きな制約となっています。先進的なHUDシステムには、フロントガラスに投影された映像をドライバーが容易に見ることができるなど、高解像度のカラーディスプレイ、大きな視野(FOV)、高い輝度レベルが必要とされています。また、投影画像がフロントガラスの広範囲に表示されるため、高い電力消費もHUDシステムの大きな欠点となっています。

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