自動車用複合材の市場規模、2025年に93億米ドル到達予測

自動車用複合材の市場規模は、2020年の54億米ドルからCAGR11.5%で成長し、2025年には93億米ドルに達すると予測されています。政府の厳しい排ガス規制に対するOEMメーカーの意識の高まりは、同市場の成長機会となっています。しかし、COVID-19の影響で、自動車の販売台数が減少し、自動車用複合材の需要が減少しています。

COVID-19が自動車用複合材市場に与える影響

自動車用複合材市場は、COVID-19の影響で2020年に大きく落ち込みました。各国で課せられたロックダウンが自動車メーカーにマイナスの影響を与え、自動車用複合材市場の減少につながりました。また、製造工場の閉鎖、生産の停止、サプライチェーンの混乱なども、2020年の同市場の成長に影響を与えています。しかし、APAC(アジア太平洋地域)を中心とした電気自動車の需要増加に伴い、2021年から市場は回復に向かうと予想されています。また、市場の成長に影響を与えていたプロジェクトの停滞も、今後復活することが期待されています。

牽引要因:低燃費で軽量な自動車需要の増加

自動車業界では、米国と欧州の政府がそれぞれ自動車メーカーに課しているCAFE(Corporate Average Fuel Efficiency:企業平均燃費)基準やEES(European Emission Standards:欧州排出ガス基準)などの厳しい規制に注目が集まっています。米国環境保護庁(EPA)によると、米国の運輸業界は温室効果ガス排出量の27%を占めています。米国政府は、自動車メーカーが1ガロンあたりの平均走行距離の基準を守ることを重要視しています。そのため、米国の自動車メーカーは、バッテリーの重量を減らし、自動車の燃費を向上させるために、軽量化された自動車の生産に力を入れています。政府の厳しい規制や、複合材料の軽量性や安全性が、複合材料の使用を促進しています。

抑制要因:複合材の高い加工・製造コスト

競争の激しい市場では、既存の製品よりも高い新製品を発売することは困難です。自動車用複合材が、他の代替品に比べて高価であることが、自動車用複合材市場の抑制要因となっています。自動車用複合材は、排出ガス規制が厳しい欧州や北米などの地域では広く受け入れられていますが、APACやMEA(中東・アフリカ地域)などでは、十分に普及していません。また、炭素繊維や熱可塑性樹脂などの原材料のコストが高いため、自動車産業での使用は限られています。複合材の製造には経済的な投資が必要であり、この点が、複合材市場の成長を大きく妨げています。

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