天然甘味料の市場規模、2025年に38億米ドル到達予測 予防医療に関する意識の高まりが市場の成長を後押し

天然甘味料の市場規模は、2020年の28億米ドルからCAGR6.1%で成長し、2025年には38億米ドルに達すると予測されています。天然甘味料業界は世界的にここ数年間で成長トレンドにある事が報告されています。これは、健康的な食品が奨励され、消費者間での健康意識の増加、天然由来を好む事による天然甘味料の需要の増加、および食品・飲料業界で、様々な用途の砂糖の代替品利用が増えている事によって牽引されています。さらに、開発途上国や未開発国の食品・飲料業界を中心に、低カロリーで自然な甘味が好まれ、甘味料の用途の拡大が見受けられます。一方で、天然甘味料の過剰消費に起因する健康上の問題から、市場の成長は抑制される可能性があります。

COVID-19天然甘味料に対する影響

天然甘味料市場は世界中で発生しているパンデミックの多大な影響を受けています。COVID-19は、最終製品のサプライチェーンだけでなく、成分となる原料にも影響を与えています。欧州、アジア太平洋地域に続いて北米地域は、主要なプレーヤーの集中する天然甘味料市場として重要な役割を果たしています。したがって、これらの地域の主要プレーヤーによって生成された天然甘味料は、世界中のエンドユーザーに応えるには供給面で課題があります。しかし、消費者は体重を維持し健康に過ごせるよう様々な食事療法に注目しているため、天然甘味料の消費はそれぞれの地域で急増すると予測されています。これは、全体として天然甘味料の需要を促進することになります。

推進要因:健康食品に対する意識の高まりと、消費者による予防的な健康管理の選択

ここ数年、新製品の発売や予防医療に関する意識の高まりにより、消費者は自分たちの栄養のニーズをますます意識するようになってきています。健康意識の高まりに伴い、消費者は様々な食品や飲料製品の消費に関して、より健康的な選択をする方向にシフトしています。さまざまな健康上の利点が提供され、世界中で慢性疾患の発生率が不健康な食生活の結果として上昇していることから、最近は消費者の間で、低カロリー、低糖、天然あるいは有機成分ベースの製品に対する需要が高まっています。

慢性的な疾患の一つである糖尿病は増加傾向にあります。これは、カロリーを多く含む糖分の過剰摂取の結果であり肥満につながります。米国が発表した全国糖尿病統計報告書によると、2018年には米国全人口の10.5%、米国成人の13.0%が糖尿病を患っています。また、糖尿病と診断された米国成人の2.8%が糖尿病を自覚していませんでした。さらに、肥満の有病率は20歳から39歳の若年成人で40.0%、40歳から59歳の中年成人で44.8%、60歳以上の成人で42.8%でした。

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