体外診断用医薬品の市場規模、2025年には960億米ドルに到達予測 市販の診断薬の使用により、通院回数削減の効果も

体外診断用医薬品の市場規模は、2020年の845億米ドルからCAGR2.6%で成長し、2025年には960億米ドルに達すると予測されました。POC体外診断装置の需要の高まりは、世界の体外診断薬市場の成長にプラスの影響を与えています。最近発売された体外診断装置は、使い勝手が良く、効率性に優れているため、医療従事者の間での採用が増えています。また、血糖モニタリングキットなどの市販の診断薬も市場に出回っています。これらの製品は主に高齢者に好まれており、通院回数を減らすことができます。COVID-19パンデミックでは、在宅医療の現場で実施できる便利な診断検査を求める声が高まっているため、これらの製品の重要性が高まっています。そして、がんや糖尿病などの慢性疾患の有病率の増加、疾病診断に対する意識の高まり、可処分所得レベルの上昇と相まって、この市場の成長を支えるものと期待されています。

COVID-19 のIVD市場への影響

IVD市場には、Roche Diagnostics、Abbott Laboratories、Siemens Healthineersなどの主要なTier IおよびTier IIのサプライヤーが含まれています。これらのサプライヤーは、アジア太平洋、欧州、北米、南米、その他様々な国に製造施設を展開しています。COVID-19はこうした製造施設のビジネスにも影響を与えています。各社は市場競争を維持するために、迅速診断検査の導入を開始しました。

牽引要因:高齢者人口の増加とそれに伴う慢性疾患や感染症の増加

先進国だけでなく発展途上国でも高齢者人口が増加していることから、体外診断用医薬品市場の成長にプラスの影響を与えると考えられます。世界的に老年人口が急速に増加していることから、加齢に伴う疾患の有病率が大幅に増加すると予想されています。OECDによると、米国で暮らす高齢者の数は、2019年には5400万人となっています。その他の先進国でも、高齢者人口が増加しています。例えば、生産性人口に占める高齢者人口の割合は日本が最も高く、ドイツがそれに続いています。日本の総人口は約1億2600万人で、そのうち28%以上を高齢者が占めています。ドイツでは、高齢者人口が人口の約21%を占めています。

2030年までに65歳以上の60%が複数の慢性疾患を抱えて生活すると推定されています。肺炎は、60歳以上の高齢者が罹患する致死的な感染症の一つです。ヨーロッパ諸国では、肺炎による高齢者の死亡率が非常に高くなっています。肺炎はヨーロッパ諸国だけで流行しているわけではなく、世界的に見ても大きな影響を与えています。例えば、米国では、肺炎のために約100万人が医療ケアを受けています。また、糖尿病も、老年人口に影響を与える慢性疾患の一つで、ホルモンバランスの乱れによる内分泌疾患が原因となっています。中国は糖尿病の有病率が最も高い国の一つで、約1億1400万人が糖尿病を患っています。

老年人口の増加により、世界中の様々な疾患の有病率が高まり、このことが、体外診断薬市場の成長を牽引する主な要因になると考えられています。

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