金属基複合材の市場規模、2025年には7億8700万米ドルに到達見込み 高い性能が要求される航空宇宙システムへの応用も確立

金属基複合材(MMC)の市場規模は、2020年の4億6700万米ドルからCAGR11.0%で成長し2025年には7億8700万米ドルに達すると予測されています。自動車・輸送および航空宇宙分野でのMMCの使用が増加していることにより、市場の成長が牽引されています[i1] 。

COVID-19が金属基複合材市場に与える影響

COVID-19は、世界中の航空宇宙・自動車産業にマイナスの影響を与えています。航空宇宙産業は、パンデミックにより、最も不利な影響を直接受けています。航空業界は、世界的ロックダウンのため、国際・国内ともに最悪の結果に直面しています。さらに、旅客数の減少により新しい航空機の需要を大幅に減少させる結果となりました。新型コロナウイルスは、世界の航空宇宙産業全体に波紋を広げ、サプライチェーンに影響を与えました。これにより、原材料の遅延や不到着、資金の流れの乱れ、生産ラインの労働者不足などが発生しています。これらの要因は、世界最大の民間航空機メーカーであるBoeingとAirbus、そしてサプライヤーにも影響を与えています。

これに加えて、北米ではパンデミックの影響下で、自動車生産の80%以上が停止しています。欧州とアジア太平洋地域も同様の状況にあります。Ford、General Motors、Fiat Chrysler Automobiles、Honda、Teslaなどが一時的に生産を停止しています。これらの企業がパンデミック終了後に生産を再開したとしても、不安定な経済状況と消費者の購買力の低下は自動車産業に悪影響を及ぼし、MMCの需要が大幅に減少することが予想されます。

牽引要因:航空宇宙産業部品としてMMCの使用が増加

航空宇宙産業の構造部品にMMCが採用される理由として、燃費の良さと軽量化が挙げられています。また、従来の航空宇宙材料と比較して、強度と剛性のバランスに優れています。MMCの主な用途は、航空構造部品や航空推進システムの部品であり、MMCの新設計・生産システムの開発や認証取得に伴い、航空サブシステムへの応用が拡大しています。高い性能と寸法安定性が要求される宇宙システムへのMMCの応用も確立されています。

世界的な航空機需要の増加と、宇宙機関による宇宙ミッションの増加により、今後、航空宇宙用途のMMCが市場を牽引していくことが期待されています。

制約条件:複雑な製造工程

MMCの特性のばらつきは、設計者にとって高精度な複合部品を開発する上での課題となっています。現在のところ、特性データベース、性能基準、標準試験方法などの設計補助手段が非常に少なく、これが新興用途でのMMCの採用率を低下させています。大規模に使用されている鋳造、粉末冶金、液体浸潤技術などに対する生産技術は、高い技術的専門知識を必要とします。

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