海事衛星通信の市場規模、2020年の23億米ドルから2025年には32億米ドルに到達予測 帯域幅コストの低下によりVSAT 接続に対する需要増加

海事衛星通信の市場規模は、2020年の23億米ドルから2025年には32億米ドルに達し、CAGR7.1%で成長すると予想されています。海事産業における運航効率の向上、船上のセキュリティと監視、従業員・乗客の福利厚生を向上させるためのデータ通信へのニーズが市場を牽引しています。また、陸海間の接続性の向上、修理時間の短縮、予防保全、燃料節約、リアルタイムナビゲーションなどの実現を求められていることが、同市場を牽引している主な要因です。

COVID-19の海事衛星通信市場への影響

世界貿易機関(WTO)は、「COVID-19パンデミックによる経済活動の混乱により、2020年の世界貿易は13%から32%に減少する」と予測しています。

国際貿易の最前線にあり、世界貿易の90%に相当する約12兆米ドルをになう海運業界は、この数十年間に経験した事のない大規模な混乱に直面しています。

海運業は旅行や人との交流に大きく依存しているという性質上、COVID-19パンデミックの発生により、直接的、あるいは間接的にも大きな影響を受けています。

推進要因:技術の進歩とより安価な技術ソリューション

海事産業の技術革新により市場の成長が牽引されています。Kuバンドを使用したハイスループット衛星(HTS)が市場に投入され、技術開発は速いペースで進んでいます。これらの開発には、ジャイロ安定化接地端子、高速ブロードバンドモデム、多周波アンテナ、海洋の過酷な環境条件に強いオールプラスチック設計などが含まれます。石油・ガス部門はCバンドサービスを使用してきましたが、海運および海運業界は特定のニーズに対応するためにKuバンドに傾きつつあります。

抑制要因:海上衛星サービスに対する認識の欠如

海事衛星通信市場は、主にLバンド、Kuバンド、Kaバンドの周波数帯の衛星通信サービスを通じて提供される通信サービスで構成されており、世界中の通信をサポートしています。衛星通信サービスは、海上での音声・データ通信を可能にするものです。船舶の航路や運航エリアを把握することは、通信バンドやサービスの種類を選択する上で重要な要素の一つです。しかし、顧客は衛星通信で使用される周波数帯の技術的な側面を理解しておらず、間違った周波数帯を選択することで、生産性を低下させる可能性があります。

市場機会:ブロードバンド接続とVSAT接続の需要

VSAT用のKuバンドまたはKaバンドを提供する衛星サービスを利用する可能性が高まる中、ブロードバンド接続とより広い帯域幅の需要が増加しています。この増加は、乗組員の福利厚生や、船員、乗客が船上で自分のデバイスを使用していること、そして運用データの処理と分析への欲求が高まっていることに牽引されています。衛星の容量価格の低下により、ブロードバンドVSATの採用への道が開かれています。衛星事業者が海上市場向けに容量を増やしているため、データに対する需要は継続的に増加しています。より多く供給することで帯域幅コストが下がり、エンドユーザーは、商船、旅客、オフショア(石油・ガス)、漁業を含むすべての分野において、VSAT 接続に対する需要を増やしています。

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