車載カメラの市場規模、2020年の68億米ドルから2025年には122億米ドルに到達 マルチカメラシステムの導入は高コストが抑制要因

自動車用カメラの市場規模は、2020年の68億米ドルから2025年には122億米ドルに達し、CAGR12.4%で成長すると予測されています。自動車生産台数の増加、政府の安全基準、安全な自動車に対する消費者の需要、EVの販売台数の増加が、車載カメラ市場の需要を後押しする可能性があります。

COVID-19の影響は、自動車関係者にとって大きな懸念材料となっています。車両生産の停止と供給の混乱により、自動車産業は停滞しています。パンデミック後の車両販売台数の減少は、数四半期にわたり自動車OEMの決算に影を落とすことになるでしょう。専門家によると、2020年に車両販売が回復する可能性はわずかです。一方で、2022年からの自動車用カメラ市場は、各国の義務化により大幅な伸びが期待されています。しかしながら、その前の2021年の市場成長は、自動車販売台数の減少と新技術開発の停止により、いったん鈍化すると予想されています。

COVID-19の影響

BoschやContinentalなどの主要な自動車用カメラプロバイダーは、COVID-19パンデミックの間、製品需要の減少、サプライチェーンのボトルネック、フランス、ドイツ、イタリア、スペインでの従業員の安全確保などの理由により、生産停止を発表しました。その結果、2020年の自動車用カメラソリューションの需要は減少すると予想されます。メーカーはボトルネックを回避するよう生産を調整し、OEMやTier 1メーカーの需要に応じた生産計画を立てることになります。主要な車載カメラソリューションプロバイダーは、2020年第1四半期の収益を失いました。米国と欧州の主要国では、車両生産の再開は考えにくく、Tier 1メーカーは2020年の残りの四半期も減益が続くことを心配しています。世界の自動車生産台数は50%から60%減少すると予想もあり、第2四半期にはシナリオが悪化する可能性があると報告されています。カメラ事業者は、各国が封鎖状態にあるため、サプライチェーンの混乱に直面しています。車載カメラ市場は2020年に減速局面を迎えると予測されています。

推進要因:経済先進国における車両安全機能に関する政府の取り組み

交通事故の確率を下げるために、政府の規制機関は車両や歩行者用の安全機能の導入を義務化しています。例えば、欧州各国政府は、緊急ブレーキや車線逸脱警報などのADASの義務化に力を入れています。また、米国政府は2022年までに自律型緊急ブレーキ(AEB)の装着について、多くのメーカーと自主協定を結んでいます。日本のNASVAもADAS機能の開発を推進しています。2018年現在、NASVAは衝突被害軽減ブレーキシステム、アダプティブクルーズコントロール、およびレーンキープアシストを商品化しています。政府による規制の拡充により、カメラベースの運転者支援システムの需要が増加すると予想されます。

抑制要因:マルチカメラシステムの導入のコスト

マルチカメラシステムは、複数のカメラを内蔵し、室内表示システムと一体化しており、複雑な接続と電子システムとの配線で構成されています。また、マルチカメラシステムを搭載すると、部品の追加設置が必要となり、車両全体のコストが上昇します。プレミアム部門の車両ではコストは問題にされませんが、中価格帯の車両部門では大きな影響を与えます。自動車メーカーは、効果的で先進的な安全装備を最低限の価格で提供したいと考えています。そのため、大手OEMのマルチカメラシステムの車両装備は、高いコスト要因により制限されています。

本記事に関するお問い合わせ先:株式会社グローバルインフォメーション
044-952-0102
受付時間 9:00-18:00 [ 土・日・祝日除く ]