船舶用電池の市場規模、2025年に8億1200万米ドルに達し、2020年からのCAGRは48.1%で成長予測 欧州の大幅な成長が市場の成長を牽引

船舶用電池市場は、2020年の2億5000万米ドルから、2025年には8億1200万米ドルに達し、CAGR48.1%で成長すると予測されています。IMO2020年ルール(硫黄酸化物を85%削減)の実施と海上観光産業の成長は、マリンバッテリー市場を牽引する主要な要因の一つです。

フルエレクトリック部門が最も高いCAGRを記録

推進タイプ別では、フルエレクトリック部門が最も高いCAGRを達成すると予測されます。フルエレクトリックの船舶は、バッテリーに高エネルギー貯蔵装置を搭載し、最適化された電力制御を行うことで、燃料消費量、メンテナンス、排出量の削減が可能であるため、環境に良い影響を与えます。フルエレクトリック部門の成長は、中小型旅客船や貨物船の完全電動化の需要が増加していることに起因すると考えられます。複数のメーカーが共同で、IMO2020ルールに準拠した船舶の製造に投資しています。

デュアルパーパスバッテリー部門が最高のCAGRを記録

電池機能別では、デュアルパーパス電池部門が最も高い成長率を示すと予想されます。舶用デュアルパーパスバッテリーは、始動用バッテリーとディープサイクルバッテリーの性能を兼ね備えています。主に2つ以上のバッテリーを搭載できるスペースを持つ船舶で使用されます。これらのバッテリーにはアクティブな鉛ペースト化学が搭載されており、始動用バッテリーが通常許容できない深放電にも耐えられるようになっています。

2020年の市場は欧州がリード

船舶用電池市場は、欧州で大幅な成長が見込まれています。欧州の造船産業の成長は、同地域におけるハイブリッド推進の船舶需要に大きく貢献しています。船舶の電動化への投資が増加していることや、造船会社が実施しているリストラの取り組みも、欧州のマリンバッテリー市場の成長を後押しする要因となっています。

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