医療用プラスチックの市場規模、2021年には294億米ドルに、CAGR17.2%で成長すると予測

パンデミック影響下で医療用プラスチック市場規模は、2020年の251億ドルから2021年には294億ドルに達し、CAGR 17.2%で成長すると予測されています。OEMや医療機器メーカーが人工呼吸器、サーマルスキャナー、救急医療システムを増産するにあたって医療用プラスチックが大量に必要されるでしょう。また、健康と適切な衛生状態を維持することに対する意識の高まりが、医療用プラスチックの消費を促進しています。

タイプ別では、標準プラスチック部門が市場をリード

標準プラスチックとは、石油から得られる従来型のプラスチックのことで、再生不可能な資源です。これらのプラスチックには、一般的にPVC、PE、PP、PS、PMMA、EVAが含まれます。これらのプラスチックの主要な用途はマスク、手袋、ドレープ、ガウン、トレイ、カテーテル、注射器、整形外科装置、外科用具および実験器具が含まれます。PPEの需要の増加は、PP、PEなどの標準的なプラスチックの消費を押し上げ、需要が増加しています。

医療用使い捨て用途は、最も高いCAGRを記録する

医療用プラスチックの使用は、その汎用性のために増加しています。医療用使い捨て用途とは、外科用途のみではなく、手続き用タグなど単回使用の製品も含まれます。手続き用や一般検診での医療用プラスチック製品の使用は増加しています。その上、USFDA (米国食品医薬品局)や欧州FDA (欧州食品医薬品局)などの機関が指示している事からも、これらの使い捨て商品の使用は、世界的に市場の需要を推進しています。手袋、マスク、ガウン、その他の PPE などの使い捨て製品の需要の増加は、このパンデミックの間、市場を牽引することになると予測されます。

予測期間中、APACが最大の市場になる

APAC(アジア太平洋地域)は最大の医療用プラスチック市場になると予測されています。この成長は、主にこの地域の大規模な医療機器製造基盤とPPEの需要増加に起因しています。また、APACは、より良い医療システムへの需要に牽引されて巨大な成長の可能性を秘めています。この危機的な時期に、同地域の政府はヘルスケア産業におけるIT統合、先端材料などの分野で規制を改革し、医療機器と関連ヘルスケアサービスの効率を高めています。

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