アフェレシス市場規模、2025年まで27億米ドルに成長、CAGR も8.1%を記録する見込み

世界のアフェレシス市場は、2019年の17億米ドルから2025年には27億米ドルに達し、CAGR8.1%で成長すると予測されています。アフェレシス市場は主に、慢性疾患の有病率の上昇と外傷症例の増加、バイオ製薬企業からの原血漿の需要、血液製剤需要の増加と血液の安全性に対する懸念、複雑な外科的処置の増加などによって牽引されています。しかし、アフェレシスの装置と治療用設備、レンタルベ-スでのアフェレシス装置の設置などはコストが高く、また、認知度が低いことにより、アフェレシスを採用した献血が少ない事、ドナーの登録基準の厳しさなどが、市場の成長を阻むと予想されます。

装置の種類別では、遠心性アフェレシス装置が最も高いCAGRで成長

アフェレシス装置の種類に基づき、市場は遠心式アフェレシス装置と膜分離装置に分類されます。遠心式アフェレシス装置セグメントは、最も速く成長すると予測されます。膜分離に対する遠心分離の優位性や、あらゆる種類の血液成分を効率よく分離できる遠心分離の特性が市場の成長を促進しています。

手順別では、治療用アフェレシスセグメントが最高のCAGRで成長

アフェレシス市場は、手順別に自動採血(ドナーアフェレシス)と治療用アフェレシスに分類され、治療用アフェレシスは、最も早い成長が予想されています。この分野の成長は、様々な神経疾患、血液疾患、腎疾患の治療に対してアフェレシスの採用が増加していること、血液疾患の割合が増加していること、アフェレシス採用でより効果的に透析処置ができる事に起因しています。

用途別では、フォトフェレシス分野が最速で成長予測

アフェレシス市場は用途別に、プラスマフェレシス、血小板フェレシス、赤血球フェレシス、白血球フェレシス、フォトフェレシスに分類されます。なかでも、フォトフェレシス分野は、予測期間中に最も早く成長すると予測されます。この分野の成長は、血液疾患者の有病率が増えていること、臓器移植拒絶治療におけるフォトフェレシスの需要が高まっていることに起因します。

エンドユーザー別では、採血センターと血液成分提供者が最大シェアを占める

エンドユーザーに基づいて、アフェレシス市場は、採血センターと血液成分提供者、病院と輸血センター、その他のエンドユーザーに分類されています。2018年の世界のアフェレシス市場では、採血センターと血液成分提供者セグメントが67.5%の最大シェアを占めました。同セグメントのシェアが大きいのは、主に血液成分提供者や血液センターの増加、採血に対する意識の高まりによるものです。

地域別では、北米が最大のシェアを占める

アフェレシス市場は、北米、欧州、アジア太平洋(APAC)、中南米、中東・アフリカの5つの主要地域に分類されます。2018年のアフェレシス市場では、北米が最大のシェアを占めました。この地域の大きなシェアは、高度な採血技術へのアクセスの容易さ、確立された医療インフラの存在、および国内の主要なアフェレシス企業の増加に起因しています。

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