細胞培養培地の市場規模、2028年に130億米ドル到達予測
細胞培養培地の市場規模は、2023年の62億米ドルからCAGR16.0%で成長し、2028年には130億米ドルに達すると予測されています。mabsとバイオシミラーの需要増加、無血清培地の採用増加が市場成長を後押しする主な要因となっています。細胞ベースのワクチンの採用が増加していること、市場参入企業による新規製品の市場投入が増加していることなどは、今後数年間の市場成長を促進するものと考えられます。

タイプ別に、無血清培地セグメントが急速に成長
2022年には、無血清培地セグメントが最大シェアを占めました。無血清培地は、細胞培養により制御された明確な環境を提供するため、血清含有培地の代替として開発されました。これらの培地は通常、細胞の成長と増殖に必要な成長因子、ホルモン、ビタミン、ミネラル、その他の栄養素を規定濃度で添加した基礎培地で構成されています。多くの利点から、エンドユーザー間での無血清培地への需要が高まっており、同セグメントの成長に影響を与えています。
アジア太平洋地域の著しい成長
細胞培養培地市場は、北米、欧州、アジア太平洋、ラテンアメリカ(LATAM)、中東・アフリカ(MEA)に分類されます。アジア太平洋地域は、2028年までの間CAGR17.5%という高い数値を記録すると思われます。細胞培養ベースのワクチン製造に対する好ましい規制支援やガイドライン、適度なワクチン製造コスト、アジア太平洋地域の主要市場プレイヤーによる重点を置いた地理的拡大などが、同地域の成長をより速いペースで促進しています。
細胞培養培地市場における主要企業には、Thermo Fisher Scientific, Inc.(米国)、Merck KGaA(ドイツ)、Danaher Corporation(米国)、Sartorius AG(ドイツ)、Corning Incorporated(米国)、FUJIFILM Irvine Scientific, Inc.(日本)、Lonza Group AG(スイス)、Becton, Dickinson and Company(米国)、Miltenyi Biotec(ドイツ)、HiMedia Laboratories Pvt. (Ltd.(インド)、STEMCELL Technologies Inc.(カナダ)、Biologos LLC(米国)などが挙げられます。