自動車用シートの市場規模、2030年に584億米ドル到達予測

自動車用シートの市場規模は、2023年の537億米ドルからCAGR1.2%で成長し、2030年には584億米ドルに達すると予測されています。自動車用シート市場を牽引する要因としては、特に発展途上国におけるSUVと高級車の需要の増加、SUVにおける折り畳み式と調整可能な座席構成のニーズ(柔軟な荷室と乗客スペースを可能にする)、マッサージシート、メモリーシート、内蔵型エンターテインメントシステムなどの進歩が挙げられます。EVの販売増加により、航続距離を伸ばすため、軽量素材のシート構造の採用が増加しています。

バケットシートの需要

スポーツカーや高性能バリアントなど、パフォーマンス車の需要が世界的に拡大しています。また、パフォーマンス志向の車両への採用が進んでいることから、バケットシートの採用が増加しています。フルサイズSUVの需要増と乗用車のシェア拡大が、バケットシート市場を世界的に牽引しています。

全体的な自動車生産台数の増加に伴い、バケットシート市場は、2023年に金額ベースでシェア55%を超えると思われます。バケット シートは、パフォーマンス ドライビングに不可欠な、より優れたサポートと横方向の拘束を提供します。 さらに、2019 年の自動車総販売の約 27% であった SUV の販売は、2022 年には約 38% に増加しました。これは、SUV がより頑丈で、あらゆる地形に適した車高を備えているためです。 フルサイズSUVの販売増加に伴い、バケットシートの需要もここ数年増加しています。

新車や中古車の購入者が車をカスタマイズするなかで、バケットシートは、色、素材、仕上げのさまざまなオプションを提供し、購入者の要件に基づいた理想的なシートの選択が可能です。アジア太平洋地域は、世界の自動車産業への生産・販売貢献が最も大きいことから、バケットシート市場をリードすることが予想されます。

成長する本革素材

本革は自動車シートの内装の、高級モデルを中心に使用されています。高級車への需要の高まりが、自動車シート市場における本革セグメントの成長を牽引しています。国際自動車工業会(OICA)によると、主要国のプレミアムカー販売台数(SUV DおよびSUV E)は、2019年の1250万台から2022年には1510万台へと順調に伸びました。自動車における本革は、他の生地よりもリセールバリューが高く、各ブランドのハイエンドの高級車を中心に使用されています。本革を使用した車の例としては、Tesla Model 3、Audi A4、Mercedes Benz C class、Volvo XC90などがあります。

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