サービスロボットの市場規模、2028年に848億米ドル到達予測

サービスロボットの市場規模は、2023年の415億米ドルからCAGR15.4%で成長し、2028年には848億米ドルに達すると予測されています。新しい用途へのロボットの採用が進んでいること、費用対効果の高い予知保全のためのロボットのIoT利用が急増していること、院内感染(HAI)の増加による消毒ロボットの利用が増加していることが、サービスロボット市場の成長を促進しています。ロボットは、生産性の向上、プロセスの合理化、職場の安全性の向上などの利点から、新しいアプリケーションへの採用が進んでいます。

景気後退がサービスロボット市場に与える影響が懸念されています。ロボット収益の短期的な見通しは、インフレ率の上昇、金利の上昇、失業、エネルギー危機などにより、経済活動が鈍化し、2023年第3四半期に悪化することが予想されています。エンドユーザー業界では、事業、キャッシュフロー、資金調達能力が悪化し、製品購入計画の遅延やキャンセルが心配されます。

カメラ市場におけるハードウェア分野の大きなシェア

マルチスペクトルカメラは、物質ごとに異なる波長に対して異なる反応(反射と吸収)を示す原理に基づき、電磁スペクトルの特定の波長域の画像データを取得することが出来ます。マルチスペクトルカメラは、リモートセンシング、汚染監視、現場監視、食品品質、農業、天文学、地質学的マッピング、医療など、さまざまな用途でロボットに搭載されています。また、腹腔鏡下遠隔手術では、臓器の検査、がんの発見、病原体の特定などに応用されています。Surface Optics社(米国)とResonon社(米国)は、それぞれLightShiftとPikaシリーズのマルチスペクトラルカメラを製造しています。

研究・宇宙探査用途は、最も高いCAGRで成長

研究・宇宙探査市場は、最も高いCAGRで成長することが予想されています。ドローンは、科学研究用途にも採用されています。世界中の科学者が、火山や限界集落(海と海氷の間の遷移帯)の科学研究にドローンを採用しています。Maxar Technologies(米国)、Motiv Space Systems(米国)、Altius Space Machines(米国)、Northrop Grumman(米国)、Honeybee Robotics(米国)、Astrobotic Technology(米国)、Made In Space(米国)、Effective Space Solutions Limited(英国)などが宇宙探査ロボットを製造する主要企業の一部です。

欧州が最大シェアを占める

欧州はサービスロボット市場において最大シェアを占めることが予測されます。ヘルスケアやロジスティクス産業向けのロボット開発のための投資の増加が、欧州の市場を牽引しています。Aerocamaras、EGROBOTS、Exyn Technologies、Helm.aiは、フランスに拠点を置く新興企業で、さまざまな産業向けのサービスロボット開発のために多額の資金を調達しています。ドイツは、精密農業技術の導入におけるパイオニアです。同国の農家の10%がドローンを活用しており、精密農業分野のデジタル化においてロボットが果たす役割を示しています。これらの農家の圃場面積は50ヘクタール以上であることが多く、欧州の他の地域よりも広いことが見受けられます。このことから、同国では農業用ロボットに対する大きな需要があります。

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