バラの切り花市場、2021年に124億1460万米ドル到達

切り花の市場規模は、2022年の364億米ドルからCAGR4.6%で成長し、2027年には455億米ドルに達すると予測されています。切り花市場は、イベントや文化的な祝典における花の装飾の需要の増加、ギフトの嗜好の拡大、主要企業の投資件数の増加などの要因により、指数関数的に成長すると予測されます。世界では、200種類以上の生花が販売されています。1990年代初頭から切り花の需要が高まっており、バラ、菊、カーネーションなど伝統的な切り花の多くは、人件費の安い中南米で栽培され、気候的にも環境制御ほとんどなしで生産が可能となっています。一方、ユリ、スナップドラゴン、ガーベラ、チューリップ、グラジオラスなど、いくつかの特殊な切り花は、国花として人気が高まっています。

切り花市場の主なプレイヤーには、Dummen Orange(オランダ)、Danziger Group(イスラエル)、Dos Gringos (米国)、Esmeralda Farms(米国)、Flamingo(英国)、Florance Flora(インド)、Karen Roses(ケニア)、Marginpar(オランダ)、Multiflora(米国)、Rosebud(ウガンダ)、Selecta One(ドイツ)、Washington Bulb(米国)、Soex Flora(インド)、Florius Flowers(UAE)などが挙げられます。

欧州が最大シェアを占める

2021年に欧州が最大のシェアを占め、2027年までの間に金額ベースCAGR4.1%で成長すると予測されています。欧州の切り花市場は、様々な場面や装飾、ギフト目的で需要が高まっています。また、欧州市場における発展途上国の花の割合は増加しており、今後さらに増えることが予想されます。オランダは主要な貿易拠点としての地位を固めつつあり、欧州市場の需要の高まりは、発展途上国の輸出業者にとってのチャンスになっています。

アジア太平洋地域の成長

アジア太平洋地域の切り花市場は、2027年までの間CAGR5.5%で成長すると予測されています。Eコマースでの購入が増加しており、花卉業界にとってのチャンスとなっています。インターネット経由で花を販売する小売業者(花屋、大型スーパーマーケット、オンライン専門店)の数は増加しており、ネットで購入できる花の種類も拡大しています。アジア諸国の多くはインターネットが急成長している市場であり、今後数年でさらに拡大すると思われます。

バラの切り花市場

2021年のバラの切り花市場は124億1460万米ドルとなり市場を独占することが予測されます。ユリ科セグメントは2027年までの間、最も高いCAGR5.5%で成長すると予測されます。バラ(ロサ属)は、観賞用花卉産業において特に重要とされており、切り花として花瓶に生けられたり、庭で栽培されたりしています。元々バラは香りや薬用として使われていましたが、やがて観賞用花として人気を集めるようになりました。ボツワナ、ブルガリア、ブルキナファソ、チェコ、イラン、イラク、モルディブ、イギリス、ルーマニア、韓国などの国々が国花としてバラを採用しており、さらにアメリカもバラを国花と宣言しています。

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