ポリオールの市場規模、2027年に493億米ドル到達予測

ポリオールの市場規模は、2022年の367億米ドルからCAGR6.1%で成長し、2027年には493億米ドルに達すると予測されています。ポリオールは、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールの2種類に分類されます。ポリエーテルポリオールは主に、家具、寝具、自動車シートのクッション材として、柔軟な発泡体が使用されています。例えば、ポリエーテル系硬質フォームは、包装、冷蔵、断熱材に使用されます。自動車、建築、建設などいくつかの最終用途産業がCOVID-19の大流行から回復し、包装の需要が世界的に増加しているため、2027年までのポリオールの需要が増加することが予測されます。

タイプ別に、ポリエーテルポリオールが最大シェアを占める

今後も、最大シェアが予測されているポリエーテルポリオールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールに、さらに分類することが出来ます。ポリエーテルポリオールは、家具、マットレス、自動車シート、ステアリングパッド用のクッションや軟質フォームの製造に広く使用されており、エラストマー、接着剤・シーラント、ポリウレタン繊維、コーティングにも使用されています。

用途別に、軟質ポリウレタンフォームが高い市場シェアを占める

用途別に、市場は、軟質ポリウレタンフォーム、硬質ポリウレタンフォーム、CASE（コーティング剤、接着剤、シーリング剤、エラストマー）に分類されます。中でも、軟質ポリウレタンフォームが最大で、さらに、2027年にかけて急速に成長することが予測できます。家具と自動車分野の成長によるクッション材用途が、同セグメントの需要増加の要因となっています。

最終用途産業別に、建築・建設分野が最大シェアを占める

ポリオールの最大市場と推定される建築・建設分野は、パンデミック後の需要増に加え、断熱材やシーリング材の需要により成長しています。ポリオールは、装飾用塗料、床材、外装・屋根用塗料、ブラインド・ドアにも使用されており、住宅改修の急増が、市場の推進力となっています。

アジア太平洋市場が高いCAGRを示す

アジア太平洋市場は2027年までの間、最も急速に成長すると予測されます。ポリオール市場は、自動車、建築・建設、エレクトロニクス、パッケージングなどの最終用途産業からの強い需要により、インド、中国、インドネシア、日本で大きな成長が期待されています。アジア太平洋地域のポリオール市場の成長は、中国やインドなどの国々の経済成長によってもたらされます。