NAS(ネットワーク接続ストレージ)の市場規模、2028年に510億米ドル到達予測

NAS(ネットワーク接続ストレージ)の市場規模は、2022年の257億米ドルからCAGR12.1%で成長し、2028年には510億米ドルに達すると予測されています。

同市場の成長は、5G技術の利用拡大、モノのインターネット(IoT)技術や接続機器の導入急増、モバイルコンピューティング機器の利用急増に伴うデータ生成量の増加などの要因によってもたらされています。

20ベイ以上のセグメントは、高いCAGRで成長

NASシステムにおける20ベイ以上セグメントは、2028年まで高いCAGRを記録すると予測されます。より多くのベイが利用可能になることで、日々のビジネス活動を通じて生成されるデータを、より多くの保存することができます。世界中のあらゆる業界で増大するデータにより、ストレージ容量が向上したNASソリューションへのニーズが高まっています。20ベイ以上を持つNASソリューションは、プロバイダーがエンドユーザー向けに提供するカスタマイズされた製品です。主要な組織では、膨大なデータの保存、処理、回復能力を必要とするこれらのソリューションが使用されています。大規模なIT産業の出現、技術の進歩、インド、マレーシア、中国などの新興国政府による大規模なデータと記録のデジタル化への取り組みにより、これらのシステムの需要が高まると予想されます。

2021年はスケールアップNASが高水準で推移

スケールアップNASセグメントは、2021年に高い市場シェアを維持しました。この高い市場シェアは、適度なレベルのデータが必要な教育機関、家庭、中規模のオフィス、ホテル、小売店でこれらのソリューションの採用が拡大したことによるものです。ここでの、唯一の要件は、生成されたデータを保存することです。スケールアップNASは、従来のスタンドアロンタイプのNASシステムであり、ストレージとメモリが制限されています。このソリューションは、スケールアウトソリューションと比較して低コストで利用することができます。これらの特徴により、今後、NAS市場全体での採用が進むと予想されます。

アジア太平洋は最も成長する地域に

アジア太平洋は、2028年までの間、最も急成長する地域となる見込みです。アジア太平洋の急速な都市化とNASソリューションプロバイダーによる研究開発への投資が、同地域におけるNASシステムの需要増加に大きく寄与しています。業務効率、業務成果、財務収益性の向上において競争力を維持するため、地域の企業はIT能力のアップグレードに多大な投資を行っています。また、Synology, Inc. (台湾) や QNAP Systems, Inc. (台湾) など、NASの製品やサービスを提供するいくつかの大手企業がこの地域に本社を構えています。同地域の市場は、経済成長と中小規模企業の増加、および政府によるデジタル変革に関連する義務的な規制によって、急速なペースで成長すると予想されます。

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